2007-03-01から1ヶ月間の記事一覧

アミノグリコシド

クラビットと同様の理由で、1日1回療法が推奨されます。アミノグリコシドもまた濃度依存性の抗生剤だからです。アミノグリコシドは腎毒性・耳毒性が強いため、嫌われやすい薬剤です。腎毒性は可逆的、耳毒性は非可逆的だと云われています。バンコマイシン…

二枚舌

看護長クラスにもなると、もしかしたら12枚くらい舌があるかもしれない。病棟のとある看護婦がICNの資格を取ろうとがんばっているのだが(すごい!)、どうやら看護長はその看護婦が邪魔らしい。とにかく活動をいろいろ邪魔してくれるのだ。感染に興味がない…

資格というもの

資格というのは偉大だと思う。人生に余力のある人、これから先の長いフレッシュマン、まだ学生の人などは、出来るかぎり資格を取るのが良い。いますぐに役に立つことなどたぶんないだろう。就職に有利になるかと云えば、それはちょっと疑わしい。だが、のち…

タミフルと天秤

はやくも先日の「診断名はインフルエンザじゃないのに飛び降りた」記事の逆事例が出てきました。つまり、「タミフル飲んでないのに飛び降りた」事例ですね。両者とも、探せばもっともっと出てくると思います。こういうのは症例を積み重ねることが大事で、ま…

モスコミュール

ウォッカ:45ml ライムジュース:15ml(レモンジュースでも可) ジンジャーエール:適量いろいろ試しましたが、ウォッカはスミノフがいちばん合っている気がします。微妙な線ですが……ストリチナヤもいいですが、好みの問題でしょうかねえ。適量のジンジャー…

へそまがりな検査技師

タミフル副作用の続報です。 http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20070329ik05.htmこれも詳細がよくわからないのでコメントしづらいんですが、救急とかでインフルエンザを見る機会がある人たちが知っていてほしいことがひとつ。じつはインフル…

メール便って便利だね

アマゾンで注文していた本が届いたのだが、なんと玄関のドアノブに袋に入れてひっかけてあった。誰かが持って行ったらどうするんだろう。これは普通に許される方法なのだろうか。まあポストに入れてもらったとしても同様の問題が発生するため、どちらでも大…

腸球菌ナメんなよ

声を大にして云いたい。おいおまえら、腸球菌ナメんなヨ?というか、なぜ医者というのは腸球菌にセファロスポリンが効かないのだということを理解してくれないのか。胆汁だろうとどこだろうと、腸球菌にはセフェムは効かないと思ってください。ガイドライン…

おにぎりを投げる

淡路島にも同様の風習があるらしい。これは施餓鬼会との関連が連想される。こちらもあまり詳しく調べきれなかったのだが、淡路島の風習では、35日目に山の上から後ろ向きにおにぎりを放り投げるのだそうだ。これはおそらく、餓鬼道を通る際に餓鬼に邪魔さ…

香ばしい都知事選

http://www.youtube.com/watch?v=ccwpbsJsWvM又吉イエスの再来か。やっと面白くなってきたぜ(笑)。私には建設的な意見などひとつもないッ!と断言する姿がステキ。この声、この姿、この主張!何かもが香ばしすぎる。これが政見放送だなんて、誰が信じると…

経口用カルバペネムの意義

二年目くらいの研修医と抗生剤の話しをするのが楽しいです。医者も二年目くらいになると素質が表に出てくるのか、薬の使い方に何の疑問も持たない人と、使い方に自分が納得できる理由を求める人と、二種類出てくるようですね。後者と話しをしているのがとて…

ワイルド・アームズ5

きょうは夜勤明けで何もする気になれないので、家でひさびさにゲーム三昧。あんまりにも久しぶり過ぎて、ゲーム内で何をやっていたかも忘れてしまった(笑)。ところで、このワイルド・アームズ、感触としては1が一番面白かったのですが、5もなかなか面白…

エスプレッソ・マシン

この前東京に行ったときにカササギ氏にはやりのカフェに連れて行ってもらったのだが、そこで飲んだエスプレッソがとてもおいしゅうございました。というわけで、単純にエスプレッソマシンの購入を検討しております。こんなのどうですかねえ?カクテルもそう…

偽モノの塩

くわしくは、痛いニュース(ノ∀`)参照。中国では偽物の塩が売られており、この偽物の塩の正体は、なんと亜硝酸塩であった、というのがだいたいの内容なのだが、これが事実なら、なんというか、すごい国である。すごいというか、とんでもない。記事にもあるとお…

格差というもの

1年間労働組合に付き合ってみてわかったことは、どうやら組合の考え方というのは時代にそぐわない、感性としてはちょっと古いのではないかということだ。 組合の基本姿勢は共産主義である、というのはまずもって疑いを入れないところであろう。問題は、どの…

LVFXの不思議

日本のLVFXは不思議な薬剤である。不思議というか、不可解なのだ。 まず剤形が錠剤しかない。点滴が存在しないキノロンなのである。したがって超急性の、一分一秒を争うような(たとえば、V.vulnificusのような)感染症には使いづらい。が、これにはまだCPFX…

タミフルについて

どうやら厚生労働省は、タミフルについて、販売元の中外製薬に「10歳以上の未成年患者の服用を原則として差し控える」との内容の緊急安全性情報を出して医療機関に配布するように指示したようだ。タミフルについては服用者の異常行動が問題視されており、以…

おにぎりを投げる

さて、あまり湿っぽい話しばかりではアレなので、ここで少しだけ民俗学っぽいお話を。 葬儀に参列して少しだけ驚いたのは、おにぎりを投げるという風習。なんでも故人が生前願をかけてそれをほどいていなかった場合、その願をおにぎりに包んで放り投げること…

葬儀

まあすこぶる調子が悪い。非常に悪いを通り越してしまっており、飯を食べる気にもなれない。 先日は亡くなったばあ様の葬儀でした。片道500km離れたところまで車で走ってきたので、さすがに疲れましたね。前述のとおり、かなり距離があるので、けっきょく死…

MRSA腸炎は存在するか

臨床側から、「MRSAにフラジールを使いたいんだけど、感受性試験してくれませんか」という問合せがありました。いわく、下痢が続いているときの便培養からMRSAが検出された、だからMRSAを叩きたい、とのこと。感受性試験に詳しい方々はご存知かと思われます…

日本のPCGの不思議

PCGといえば、いわずとしれた抗生物質の先駆け、これなくしては世界の感染症治療は成り立たなかったであろうと思われる世紀の大発見の結晶なんですが、日本のPCGにはいろいろ不思議な点があります。臨床屋さんは疑問に思ってください。PCGには筋肉注射用しか…

A群溶血性レンサ球菌感染症

外来の医者から、劇症型A群溶血性レンサ球菌症の患者に噛まれた、どないしょー、と電話があった。うーん、噛まれた……噛まれた、ねえ?即座に感染するとは思えないけど、外傷があると別の意味でなあ……内容にちょっと驚いたが、まあ気を取り直して。 A群溶血性…

移行してみる

いくどとなくブログに挑戦してきたが、毎回あきらめてもとのHPに戻っている(そういえば、移行を宣言したことないなぁ)。いつも思うのだが、「ブログ」というと何か書かなくてはならない気がして、それでイヤになるのかもしれない。まあ世の中がネコも杓子…