おにぎりを投げる

淡路島にも同様の風習があるらしい。これは施餓鬼会との関連が連想される。

こちらもあまり詳しく調べきれなかったのだが、淡路島の風習では、35日目に山の上から後ろ向きにおにぎりを放り投げるのだそうだ。これはおそらく、餓鬼道を通る際に餓鬼に邪魔されないためのものだはないだろうか。35日目に餓鬼道を通るかどうかはわからないが、容易に連想はできる。

人の死後49日の間を仏教では中陰の期間と云い、六道輪廻の間をさまよう期間とされている。また、この期間に行なう供養を中陰供養と云う。49日目は、審判で死者の運命が決まるとされており、これを満中陰という。臨終から忌み明けの法要までは7日目ごとの法要が7回あり、初七日とか二七日(ふたなのか)とか云ったりする。この間に、六道を巡るわけだ。そしておそらく、35日目は餓鬼道を巡るのだろう。餓鬼道を通る際に餓鬼に邪魔されないように、おにぎりを放り投げるのだ。

餓鬼道に堕ちた餓鬼は生前に贅沢をしたものであるとされ、その罪により口に入れる食べ物がすべて灰となり、永遠にその空腹が満たされることがない。餓鬼を供養する法要が、施餓鬼会のようだ。もっとも、この施餓鬼会は餓鬼だけを対象とした法要でもないようだが。

というわけで、願をかける云々とはぜんぜん関係がないのでした(笑)