2009-03-01から1ヶ月間の記事一覧

StreptとEnteroを見分ける

いつもは出来るだけ私自身が確認していないネタは書かないようにしているのですが、同じようなことをやっている人がいたらいいなと思ったのでちょっとだけ書いてみます。血液培養が陽性、グラム染色でレンサ球菌が見えたとしましょう。レンサ球菌が見えたら…

ジェネラル・ルージュの凱旋を見たよ

というわけで、ジェネラル・ルージュの凱旋を見てきました。未見のひと、読みたくない人は続きを読まないように。ちなみに私の満足度は60%。個人的にはいまいちだったことを付記しておきましょう。 まあ私自身が医療関係者だと云うバイアスはあるものの、ち…

とある術後のグラム染色像

外科からときどき送られてくる材料のひとつに、腹腔内膿瘍があります。これがなかなか面白い……というか、興味深い感染症です。一概には云いきれないものの、術後の腹腔内膿瘍は一種特徴的なグラム染色像になることが多いように思います。で、これはいつもの…

ポケットマニュアル

ICTでポケットマニュアルを作りましょう、という話になって(というか、そういう話が出たので私がその気になって)、当院の分離菌データを使って感受性率表を作りました。本のサイズは……ええっと、A4の半分の半分だから……A6?よくわかんにゃい。たぶん文庫本…

検査技師のための主治医問答

超緊急の感染症がいくつかあります。ほっておくと、ほぼ100%患者さんが死んでしまう、そんな感染症です。見た瞬間にどんな検査を実施すれば確定診断につながり、治療に貢献出来るのか、自分に出来ることは何かを瞬時に判断出来なけれならない、そんな感染症…

WBC優勝

どうやらWBC2連覇を達成したようで。おめでとうございます。お昼の段階でホームラン打たれてたのでダメかと思っていたんですが(笑)、どうやら延長で逆転したようで、まことにおめでとうございます。さすがにイチローは強かった、というところでしょうか。…

季節外れのO-157

ちょっと珍しい、季節外れのO-157。O-157感染症ってのはだいたい先進国の下痢症で、だいたい出現時期が夏なんですよね。私自身、冬に見たのははじめてです。まあ原因食材を食べれば季節に関係なく起きるのは当たり前で、その点では不思議でもなんでもないん…

防衛省もインフル

防衛省がインフルエンザガイドラインを出してるみたいです。Blog「感染症診療の原則」経由の情報です。そろそろ気の利いた地域の中規模病院などは、インフルエンザパンデミックの予行演習とか終了している頃じゃないでしょうか。ウチは……まだ資材の調達段階…

Macが挙動不審だー

そろそろ容量がぎりぎりいっぱいで、挙動に不審な点が目立つ我がMacBook。そろそろ買い替えの時期か知らん。もともと80GBしかないHDDが残り8GBというところまで追いつめられているのですが、そのせいなのかそれとも関係がないのか、その挙動に不審な点が目立…

陛下、皇太子時代に結核感染 お言葉で明らかに

ソースはここ。 (前略) 宮内庁の皇室医務主管によると、天皇陛下は皇太子時代、北米経由で英国に渡航した直後の53年12月に、結核の診断を受けたという。その後、ストレプトマイシンなどの投薬を続け、57年9月に治癒の判断が下ったという。 というわ…

検査技師のための主治医問答

さらにたまに見かける、抗菌薬不応の血液培養陽性例。 これも検査技師から臨床に働きかけることの出来るかもしれないシーンのひとつかなと思います。 エントリNo3 繰り返し陽性になる血液培養陽性例 救急に運ばれてきた患者さん。炎症反応も強く、DICを呈し…

iPhone OS 3.0 Software

日本時間で、2009年3月18日午前2時からですね。イベントを前にしていろんな噂が飛び交っているようですが、やはり前から切望されていたカット&ペーストの実装は固いかと思われます。というか、いままで実現していなかったのが不思議なくらいです。どのよう…

心電図のお勉強

というわけで、ワケありで心電図のお勉強など。じつに学生のとき以来、ウン年ぶりに心電図など触ってみたのですが、やっぱり心電図も楽しいものです。じつは私は心電図とエコーをやりたくて検査技師になったのですヨ。おかげで生理検査の成績はよかったのに…

ベンチュリ効果

ソースが不明なので、これは雑記ネタにします。ベンチュリ効果ってのは、車のエンジンを扱っている人ならおなじみ、「チューブの中を流動体が流れていくときに、チューブの内径を絞ってやると、狭くなった部分で流速が上がる」というやつです。定義が間違っ…

いろいろと……

年度末はいろいろといそがしいですね。当院ではいろいろとドクターが入れ替わるということで、飛び交う噂をもとに残るドクターがどれくらいいるのかを検討。小児科がとくに悲惨で、過半数が入れ替わってしまうことになり、また振り出しにもどるといった感じ…

検査技師のための主治医問答

検査技師が活躍出来るシーンを探そう第二弾。 エントリNo.2 <血液培養からレンサ球菌が出たよ> 血液培養が陽性になりました。さっそくスライドを作ってグラム染色してみると、そこかしこにグラム陽性の球菌がわんさか見えます。ぶつぶつと鳥肌が立ちそうな…

放っておいたらどうなるの?

当院の小児科領域で起こる呼吸器感染症では、一般的に喀痰を採取していません。咽頭粘膜の分泌物と鼻汁を培養して、その代用にしています。これがじつはかなり曲者でして、あまりよく知らないのですが、まあかなりの確率で実際の肺炎起炎菌と一致するらしい…

iPod shuffleが新しくなってる

ホワイトデー前に新しいiPod shuffleが出るのではないかという噂がありましたが、AppleStoreにて新しいiPod shuffleが掲載されていますね。うーん、今回もデザインを変えてきたな。前のヤツより、こっちのほうが好み。touchがあるから買わないけど(笑)。た…

スカイクロラDVDとSeventh Heavenが到着

楽しみにしていたAmazonの買い物が到着。スカイクロラは大のお気に入りで、これはずっと以前からDVDを買おうと思っていました。映画も二回見に行った、珍しい作品です。個人的には大のお気に入りなのですが、世間様的には賛否両論のようで、ベネチアでもあま…

抗生剤の乱用とは(私見)

抗生剤の適正使用が流行です。流行です、と書くと、何か流行に対して嫌悪感を表明しているようでアレですが(苦笑)、近頃の抗生剤の使い方を見ていると、若い医師ほどPK/PDにのっとった処方をしているように思います。ペニシリン系を一日3回ないし4回で投与…

検査技師のための主治医問答

これから検査技師になるひとは、「検査技師なんて検査をするだけ」とは思って欲しくありません。ドクターや看護師にも、そのように思って欲しくありません。検査技師は検査を専門とするコメディカル職種ですが、看護師が看護を通して患者さんと接するように…

免疫不全の怪

よく伝票に、「免疫不全」と書かれて細菌検査がオーダーされます。「ステロイド使用」ってのも多いですね。こっちもそれなりに病態を予想しながら検査をするのですが、「免疫不全」+「β-Dグルカン」などの組み合わせが非常に多く見られます。ある部分では間…

Hibワクチン不足気味

ソースはここ。 子どもの細菌性髄膜炎を引き起こす「インフルエンザ菌b型(Hib=ヒブ)」の予防ワクチンが不足し、販売元の第一三共が先月から病院に対する供給調整を始めた。 供給は月ごとに診療所で3人分、病院で10人分程度に限定され、希望者が多…

抗生剤と下痢の関係

グラム染色で便中白血球を見たとき、私は勝手にCDtoxinの検出を追加します。外れることも多いのですが、意外によくあたります。環境感染学会では便中白血球とCDtoxinについて調べた発表があったのですが、個人的には便中白血球の存在は有用であると解釈して…

環境感染学会に行ってきたよ的な雑記

友人のK氏を呼び出して中華街へGo。みなとみらいには数回来ていますが、なぜかひとりだと中華街に行きづらく、いままで一回も行ったことがありませんでした。そぞろ歩きが好きなので山下公園や赤レンガ倉庫はひととおり歩いているんですが、中華街ってのはま…

環境感染学会に行ってきたよ

というわけで、環境感染学会に参加してきました。個人的には微生物学会よりも環境感染学会のほうが内容が好みでして、私はこの点でちょっと異端児なのかもしれません。いくつかポスターをチェックして、シンポジウムを拝聴。それぞれまわったのは、結核の話…