2008-04-01から1ヶ月間の記事一覧

シャラポワが……

えーっと、こんなこと云っちゃいけないんだろうけど……シャラポワがゲイみたいになってて吹いた。(この右上の背の高いねーちゃんね)

誰も教えてくれなかった診断学

「誰も教えてくれなかった診断学」が面白い。良書だと思うので、検査技師でも読むといいことがあるかもしれない。漠然と考えていたことが不意に形になって出てきたような、そんな発見がある。検査前確率の話は検査技師であっても十分に参考になるレベルで(…

まず考える

グラム染色を前にして、まず考える。最近、グラム染色を見るときには、じつは「菌を見てはいけない」のではないかと思うようになりました。だいたいグラム染色を見る前に、患者さんの状態を把握するべきだと考えます。そして、そこからもっとも可能性の高い…

救急医療の役割

いろいろ考えてみたんですが、「緊急性の高い疾患に対処すること」が救急外来の役割だと云ってもいいと思います。緊急性の低い疾患については、後日原因究明をすればいい。救急で精査を求めるのは、患者のわがままです。あえて云うなら、夜間の医療事情を知…

職業感染予防に梅毒は必要?

結論、「不要」だと「思い」ます。というのも、まあ不要だと明言した文献が見つけられなかったせいでして……治療法が確立され、ほとんど後遺症など残すことなくきれいに完治する感染症ですので、もはや梅毒を術前スクリーニングする意味もないのではないかと…

炸裂する地雷

感染症的には、どうやら感染性心内膜炎は地雷の一種と捉えていいようだと思うようになりました。検査技師の立場としては、謎の貧血があり、尿潜血があり、炎症反応があって、抗生剤の投与のたびに解熱するとくれば、とりあえず感染性心内膜炎は鑑別にあがっ…

便中白血球の意義

入院患者の下痢症では、必ずこの便中白血球の観察を試みるべきです。便中に白血球が認められれば、きわめて重要な意義を持ちます。そもそも入院患者の下痢症に便培養は不要で、入院後3日以上経過した患者さんの便培養にはあまり意義がありません。これは3da…

風邪に抗生剤は必要か?

結論から云って、まったく必要ないという意見が大勢です。私も必要ないだろうと考えています。風邪症候群の原因は基本的にウィルスであり、まず抗生剤は意味がありません。抗生剤によって風邪の経過が早まることはありませんので、この点で意味がありません…

プロカルシトニンについて

ログを眺めていると、閲覧者が何を調べたくて当ブログに飛んで来ているのかがわかります。検索ワードの設定の仕方で、医療従事者か一般の方か、だいたい検討がつきます。さいきんのヒットはプロカルシトニン。一日に何人も、このワードで飛んでくるようです…

完璧とは

完璧とは、完璧主義者の頭の中だけに存在する幻想である。

舵取りの行方

組織の舵取りをする人間は、その組織の中でもっとも有能で、見識のあるものでなければならない。お飾りのトップは邪魔であるだけではなく、きわめて有害な存在である。なぜなら、その組織の権限はトップにあり、そういった存在はしばしば致命的な間違いを犯…

小倉記念病院で患者3人死亡、10人がVRE院内感染か

もう少し具体的な情報プリーズ。 北九州市小倉北区の小倉記念病院(延吉正清院長、658床)は18日、入院患者10人から、抗生物質がほとんど効かないバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)を検出したと発表した。うち3人が死亡したが、病院側は「VREと…

最近よく思うこと。超勤手当よりも、代休ください。そろそろ限界……

ほんとに風邪か?

風邪引いてぶっ倒れてます。脳みそがシェイクされたかのごとく痛むので(ほんとに脳みそ自体が痛いのであればちょー大事ですが)、何も手につきません。昨日など、仕事から帰って来てからの記憶がまったくない。部屋を見渡してみると、出した覚えのない資料…

膿瘍移行性

膿瘍の移行性って、考える必要があるんでしょうか。いや、ある程度は考慮すべきだと思うのですが、そもそも膿瘍を抗菌薬でどうこうしようという発想自体が間違っているのでは?膿瘍移行性がいいから、みたいな理由で抗生剤を使っているシチュエーションをし…

イソジンの怪

先日、看護婦さんから恐ろしいことを聞いた。間違いだと思いたいのだが、どうやら真実らしい。まさかそんなこと……と思えるような事例なのだが、本当に存在している事例なのだそうだ。病院によっては、イソジンで傷口を洗う習慣があるらしい。どう考えてもア…

二次会に参加して来たよ

友人の結婚式の二次会に参加してきました。もともと顔の広いやつなので知っているひとの方が少ないだろうなと思っていたのですが、なかなか盛大な二次会でしたね。いろいろ盛り上がって、楽しい二次会でした。少し寝不足気味なのと熱があるのでふらふらして…

スルペラゾンの不思議

これまた不思議な話。CPZ/SBTはもともと第三世代セフェムであるCPZにβラクタマーゼ阻害剤をかませた合剤なのですが、こいつの存在理由がよくわかりません。SBTはβラクタマーゼ阻害剤ですが、CPZはもともとセファロスポリン系薬剤であり、そもそもβラクタマー…

ペニシリンでGo!

最近の主治医は何でもかんでもセフェムで済まそうとしますが、もう少しだけ踏みとどまって、ペニシリンも使ってみてくださいね、という話をよくします。ペニシリンはいまでも強力な抗生剤のひとつです。SBTなどとの合剤は嫌気性菌にも活性があります。適切に…

理想論の行方

いくつかの場所でときどき意見を述べる機会があるのですが、まれに「それは理想論だ」と反論されることがあります。よくよく話を聞いてみると、不思議なくらい「理想」のレベルが低く、「そんなに難しいこと云っているかなあ……」と逆に戸惑うこともしばしば…

麻疹の感染対策

職員の抗体価の管理・把握は、院内の感染管理責任者の責務です。必ず、抗体価を測定し、適切に管理運用すべきです。ワクチン接種の有無を尋ねるだけですませている施設があるようですが、対策として不十分なことは、昨年の流行で証明済みだと考えます。昨年…

溶血性レンサ球菌の第一選択薬

咽頭炎の主要な原因菌の一つです。この検索ワードで飛んでくるひとが非常に多いので、症例数も多いのではないかと推測しています。さて、この溶連菌の第一選択薬は何でしょう、というと、意外に(そうでもない?)難しいんですよね。まず溶連菌はペニシリン…

血液培養の針について

アクセスログにそういうキィワードがあったので、これについて。血液培養のために採血して、患者さんから採取した血液をボトルに接種するとき、わざわざ「針を取り替えて」血培ボトルに接種するという習慣があるようです。結論から云いますと、 多少、コンタ…

二次会の服装

結婚式の二次会にお呼ばれ。二次会から参加というパターンははじめてで、少々(というか、かなり)戸惑う。披露宴から参加しているひとなどはそのままスーツで参加するだろうし、かといって招待状に「平服で」とも書かれていなかったので、スーツを外すこと…

崩壊するだろうという予測

致命的な予測はたいていの場合はあたらない。不思議なことに、人間や組織、社会の持っている修復作用は、その致命的とさえ思える傷を修復し、なんとかかんとかやっていってしまうものである。ここが限界だ、と思っているときは、たいてい上げ底で、じつはも…

アウトプット

次回の勉強会の予定が固まったため、それに向けてのスライド造り。造りと書くと職人芸みたいだが、プレゼンテーションはつまり退屈な内容をいかに面白く興味深い(と思える)ものに見せかけるかがすべてのポイントであり、その点においては十分職人芸だ。現…

存在しないもの

「先生……、ゴールデンウィークってなんでしょう?」 萌絵は小さな顔を傾けて云った。 「ゴールデンウィークとは何か、と考える瞬間にだけ、人間の思考にあらわれる幻想だ」 犀川はすぐに答えた。 「普段はそんなものは存在しない」 。・゚・(ノД`)・゚・。去年も同じ…

その薬、強くない

というわけで、今回はABKにまつわる大こけ話。知っている人は知っている、Enterococciにはアミノグリコシドが効きません。これには例外がありまして、より正確に云うなら、単剤では効きません、ですね。細胞壁合成阻害作用があるβラクタム系と併用すると併用…