感染症

2MPA阻害試験の怪

むー、なんだろこれ?メタロを除外するために2MPA阻害試験してみたら、IPM/CSに2MPAで誘導耐性がかかった?CFPM(十字下のディスク)に阻害帯があるような気もするけど、むー、これははじめて見たケースや……あとディスクでMEPM耐性なのに、分析器でMEPM感受…

ポリオワクチン

生ワクチン vs 不活化ワクチンという図式になってますが、あまり悩むことはない気がします。<厚労省の主張> 1.副作用が起きたとき、救済措置がない 2.不活化までワクチンを控えるとかえって危ないから生ワクチンを打った方が良い 3.法の範囲を逸脱した政策…

わりと切実な

恥を忍んでお尋ね申す。BLPACRって、どう読むんでしょう?ぶるぱきゅら?

さあ勉強しよう

一ヶ月もほったらかしておいて、勉強しようもくそもないもんだ(苦笑わりと忙しくて寝てません。ブログを書く時間も、勉強する時間も取れませんでした。とうぜん自転車で走りにいく時間もなく、完全に宝の持ち腐れ状態です。ほんとにもったいない。主に時間…

ガーダシルとサーバリクス

これほどデマと憶測と推測がとびかったワクチンも珍しいかもしれない。おそらく政治的な立場、思想的な立場とごちゃまぜになって、余計にややこしくなっているのだと思われるが、ワクチンなんて所詮ワクチンであり、要するにワクチン以上でも以下もでない。…

血小板が減少する

抗生剤は副作用が少ないと思っていると、意外に見落としてしまいがちなのが「血小板が減少する」という現象。……見落としてしまいがちというか、うん、まあ、ぶっちゃけよく見落としているひとがいるのを見つけるわけなんですけど、LZDがその薬剤だったりしま…

CMZを使用した変法Hodge testによるAmpCの推定

論文のタイトルみたいになった(苦笑)。さいきんHodgeテストが面白くって、片っ端からHodgeをかけています。ESBLのときは中心にCTXを置いて、DDSTといっしょにかけていますが、クローバー型に歪むのが見ていて面白いです(爆)。ゆがみを見ているだけなので…

規制は安全につながるのか

枠組みを定めてもらわないと動けない、というひとたちは意外に多いです。私もその一人だと云わざるを得ないんですが。生レバーを規制しようという動きがあるようですが、別に規制する必要はないのではないかと思います。ようは危険なシロモノだという啓蒙が…

無症候性病原体保有者

検便について考えています。いまいちばん謎なのが、「腸管出血性大腸菌の無症候性病原体保有者っているのか?」ってことです。あってもおかしくはないですが、ちょっと考えにくい状態のような気もします。それと、職員検便で赤痢・サルモネラ・O-157をやるの…

電子カルテとグラム染色のオーダ

職場で、オーダリングシステムでグラム染色のオーダが入っていない場合、グラム染色を「やってはいけない」とされている職場があるそうです。……うーん、ビミョーだなー。他にもいろいろあって、抗酸菌の培養なしで遺伝子検査のオーダが立てられたり、抗酸菌…

O104について

ヨーロッパで流行中のO104について、細菌検査担当の検査技師にとって、考えたくもない恐ろしい性質が見えてきました。これはマジで恐ろしい。いままで見たSTECのなかでも、ダントツに恐ろしい性質です。元ネタはここ。さらに元ネタが欲しい人は、海外の文献…

GBS増菌培養法の是非

さて、いま悩んでいるのがコレ。GBSスクリーニングの増菌培養は必要か否か。たぶん、「必要」なんだろうなとは思うのですが、いまいち確信が持てません。というか、増菌培養したら有意に検出率が上がるのかどうか、が、いまいち確信が持てません。すこしだけ…

O抗原検査の怪

O抗原検査は、たぶんよく誤解されている検査のひとつなんじゃないかと思います。よく「常在菌と思われる菌の感受性試験をすると病原性を持った起炎菌に見えるから、あえて同定・感受性試験をやらない」ことがありますが、O抗原検査も「あえてやらない」のが…

否存在の証明論理

悪魔が存在しないことを証明することは難しい。きょうもきょうとて、勤務時間外の呼び出し多数。まずおかしいのが、塗抹を見たところで結核の存在を否定できるものではない、ということ。塗抹を見ることでわかるのは、「喀痰の中に塗抹で見えるだけの菌量が…

食肉の汚染

食肉の汚染は店で起きているんじゃない、工場で起きているんだ!

加熱用と生食用

これについては、もう3年も前に同じことを書いた。つまり、毎年どこかで同じような事件が起きており、決して珍しい話ではない。今回は、たまたまメディアが大きく取り上げただけである。いままで、みんな状況を把握しながら野放しにしてきたのだ。鮮度の問…

最後のピース

連休明けに内科の医局会でやる勉強会のスライドが難産である。というか、いつも難産な気がする(汗)。最後のワンピースが足りない。どうもうまくまとまらない。なんでだろう。わりと途中まではスムーズに構築できたから、このまま最後までいけると思ってい…

MICの縦読み

感受性試験結果をざっと見て、MICのいちばん低い薬剤を選択する医師がいる。こういう結果の見方を、誰が云いだしたのかは知らないが、「MICの縦読み」という(らしい)。とても印象的なフレーズなので勉強会では必ず使うし、ときどきルーチンで結果の説明を…

NDM-1が環境から見つかった!?

あのNDM-1が、生活環境から見つかったそうな。ソースはここ。 (前略) チームが昨年9〜10月、ニューデリーの水道水や水たまりの水を調べたところ、それぞれ4%、30%の割合でNDM1を持つ菌が見つかった。その中にはコレラや赤痢を引き起こす菌も含ま…

第五世代セフェムの意義

市中肺炎において、セフタロリンがセフトリアキソンに非劣性だったという論文があるそうな。フルテキストが読めなかったので、リンクは貼ってないス。うーん、セフタロリンはセフトビプロールと同じ第五世代セフェムだけど、そんなものを「市中肺炎」に使う…

基準値の怪

元ネタはここ。 文部科学省は7日、午後5時までの24時間に、神奈川を除く関東の1都5県と福島、宮城両県で大気中の放射線量が平常値を上回ったと発表した。いずれも緩やかな減少か横ばいの傾向が続いており、同省は「健康上の問題はない」としている。 …

検査技師が臨床に関わることの是非

私のブログを昔っから読んでくださっているリピータの方はご承知のことと思いますが、私はわりと主治医に働きかけて(明らかに外している)処方を変更してもらっています。おすすめの抗生剤を聞かれれば、ほとんど主治医を問診する形でいろいろ質問し、明確…

月齢って報告せにゃならんか?

タイトルそのまんまである。今年から、定点把握の感染症の報告様式に月齢を書く欄がなくなった……と思ったら、様式の訂正があってまた復活した。小児ならいざしらず、ほとんどのケースで月齢は不要だと思う。いちいち調べるの、めんどっちいのでなくしてほし…

アンチバイオグラムとは?

よくわかりません(爆)。アンチバイオグラムの具体的な定義ってよくわからないんですが、個人的には英語版Wikipediaにある、「An antibiogram is the result of a laboratory testing for the sensitivity of an isolated bacterial strain to different an…

検査をしない診療は可能か?

私は検査技師であり、あくまでも診療行為そのものは門外漢であるため、これはあくまでも個人的雑感です。念のため。検査試薬に限らず、さまざまなものの流通が混乱しており、普段手に入ったものが手に入りません。首都圏や工場集中地帯がやられることで、こ…

皮膚消毒がいらないケースもあるんじゃないかなあ

ワクチン打つときにアルコール綿で消毒がいるのか?これについては、以前から疑問に思っていた。不要だと思う。たとえば二の腕にうつインフルエンザなどのワクチンで、接種部位をアルコール綿で消毒をしなかったら、おそらく皮膚には表皮ブドウ球菌やバチル…

結核菌塗抹検査の至急呼び出し

また呼び出されたヨヽ(`Д´)ノウワァァン!!おかげで今月のまとまった休みがすべて潰されました。検査技師の立場で云えば、個人的には時間外の結核菌塗抹検査の至急対応ってのは「意味がない」気がするんですが、現場の主治医からすれば、やはりそうも云ってられない…

肺炎のファーストチョイスはなんですか?

とある講演会で、入院を要する肺炎のファーストチョイスに何を選択するか、という話を聞きました。ある病院ではいろんな薬剤をばらばらに選択していたのですが、DPCを考慮したルールづくりを行った結果、最終的にはCTRXとABPC/SBTの二種に落ち着いてきました…

血液培養2セット

血液培養を2セット採取してくださいと委員会で訴えてもらったら、あっさり2セット採取率が上がった。やっぱりトップダウンで鶴の一声を発してもらうと浸透率が違う。複雑な心境。費用面でもっと反対されるかと思っていたのに、すこし拍子抜けしました。も…

似ている……

「(感染源の検討をせずに)表皮のブドウ球菌ですか。コンタミですね」 ≒ 「(感染源の検体をせずに)胃腸炎ですね」 ブドウ球菌をコンタミ扱いするの、流行ってんのかいな……電話報告したときに即答するのはやめて欲しいなぁ。胃腸炎という診断名は不確定の…