あじさいの葉っぱによる食中毒

厳密に云えば[感染症]カテゴリではないんですが、続いたのでエントリ。

あじさいの葉っぱによる食中毒が今期二件目で、意外にこういうニュースは知られていないのだなあと認識しました。ニュースでやったのかどうかは知りません(テレビを見ないので)。私もこれが報道されるまでは知りませんでしたが、どうやらあじさいの葉っぱは胃の中の消化酵素と反応して青酸化合物を作るようです。これが原因の食中毒が茨城で一件、大阪で一件発生しているようです。

概して化学物質による食中毒は重症になりやすく、細菌による食中毒は軽症(命の危険にさらされることはマレ)です。例外は……例外と云っていいのかどうかよくわかりませんが、O-157による感染症は重症化しやすいですね。事件としてもっとも多いとされているCampylobacterは発熱と下痢で死にそうな目にあいますが、たぶん死にません。アニサキスも死にそうな腹痛が起きますが、はて、死亡することはあるんでしょうか。自然治癒はない気がしますので、処置が遅れれば生命の危険があるかもしれませんね。やっぱり化学物質による食中毒の方が、危険度は高いと云えるでしょう。

餃子のメタミドホスなんかは、化学物質による食中毒ですね。あじさいの葉っぱによる今回の事例も、化学物質系の食中毒でしょう。まあ季節の彩りとして普通に添えることはありそうなので、知識として危険だという認識をもつことは重要なことでしょう。

この短期間に二例あったということは、たぶんいままでも原因不明の食中毒として処理されていたのでしょうねえ……