食べるな危険

食中毒の季節です。夏と云えばビブリオ!腸管出血性大腸菌O-157!あと海に泳ぎにいってV.vulnificus!

細菌性食中毒の中でも、年間1位は実はCampylobacterになります。患者が死亡するほどの強烈さはないのでインパクトが薄く、あまり耳慣れないかもしれませんが、食中毒の事件数としては、ダントツに多い菌です。次がサルモネラ。で、第三位が腸炎ビブリオですね。食中毒としては非常に有名なO-157などの腸管出血性大腸菌は、もっとずっと後ろの方になります。まあ、あくまで「事件」数なんですけどね。

日本人は刺身やお寿司が好きなので、ビブリオなどの生ものに関連した食中毒は夏場に頻発します。これは当然の話で、食中毒予防の三原則、「つけない」「ふやさない」「ヌッ殺す」からも容易に想像出来ますね。外国では、素手で食材を扱うのは非常に不衛生だとして手袋をつけなければならないところもあるようです。家庭でも夏場の作り置きなどは非常に危険で、絶対に避けるべき事柄です。

この季節、生ものは食べてはいけません。食べてもかまいませんが、それなりに覚悟をしてください。おいしいかもしれませんが、それなりの代償はあるものだと思いましょう。君子、危うきに近寄らず、です。免疫の弱い、小さな子供に食べさせるなんてもってのほかです。親が食べさせた生レバーにあたった、なんて事例を、私はいくつも聞いています。親はぴんぴんしているのに……(それもちょっと不思議ですけど)