本があるって

教科書があるって幸せだと思う。先人の知識の蓄積がなければ、また一から研鑽して、自分だけの知見を積み重ねていかなければならない。Candidaが肺炎を起こすことはほとんどないと知っていなければ、そうと気がつくまでいったい何年の経験が必要なのだろう?よく自分の経験だけを信じてほかの人の云うことに耳を貸さないひとがいるが、ある意味とても危険な姿勢だと思う。経験の伴わない知識ほど危険なものはないが、知識の伴わない経験もまた危険である。

信用出来る教科書があるのは間違いなく幸せだ。レジデントのための感染症診療マニュアルを読みながら、しみじみとそう思う。この本が広く広く世に広まることを願っている。