世の中の処方

若干気になるので書いておこう。といっても、該当する人たちがこれを見るかどうかはわからないのですが。

最近はだいたいコンスタントに20〜30くらいのユニークアクセスがあるようです。どうやら大半は検索エンジンから飛んでくるヒトばかりで、アクセスログには検索ワードが残ります。で、さいきん気になるのですが、どうも溶血性レンサ球菌感染症(溶連菌)+「薬の名前」で飛んでくるヒト、蜂窩織炎(蜂巣炎)+「薬の名前」で飛んでくるヒトが、けっこういるのです。このふたつは外来でよく診るコモンディジーズですので、これを見ていると、「へえ、世の中の開業医(もしくは勤務医)はこんな処方をするのか」というのが見えてきます。

メイアクト、フロモックス、セフゾンくらいが同率で見られます。たまにジスロマックとか見かけますね。試しにGoogleとかで検索してみると、面白いくらい引っかかってきます。意外に自分がもらった薬をこまめにつけているひとがちゃんといるんですね。いいことだと思います。日本人は薬に無頓着で、日頃自分が何を飲んでいるのかも知らない、というひとが多いからです。私もいくつかの薬を常用しないといけない身の上なんですが、いちおう自分の薬はすべて調べましたし、せめて自分の飲んでいる薬を知りたい、というのはいいことだと思います。

でも、なんと云うか、私の考える処方は、面白いくらいひっかかりません。試しに「蜂窩織炎」+「セファレキシン」で引いてみたんですが、他の薬とは違って、実際に処方された体験談のような記事は一切見つかりませんでした。ちょっと寂しい。セフゾンはともかく、メイアクト、フロモックスかあ……うーん、第三世代だなあ。蜂窩織炎にクラビットという処方もよく目にしますね。大丈夫、米国のスタディですが、蜂窩織炎にクラビットを処方していい成績が出ています。ちゃんと薬を飲みさえすれば、よくなると思います。個人的には下痢の方が心配ですが。

ジスロマックについては切って落としたい部分がありますが、このエントリではやめておきましょう。日本はマクロライドが乱用される国です。その結果がいまの耐性菌だらけの日本を作ったといっても過言ではありません。