掃除のしやすい設備

感染対策上、重要な設備に「便器」があります。こいつが床から生えているのか、壁から生えているのかで大違い。

一般家庭に壁から生えている便器なんてないと思いますので、おそらく「壁から生えている便器」というものがどういうものなのか、写真なり実物なりを見たことがあるひとしかイメージがわかないかもしれません。この「壁付き便器」の利点は、圧倒的に掃除がしやすいこと。床から生えている便器は掃除がしにくいという、感染対策上好ましくない弱点があります。

感染対策の面から云えば、すべての平面はかぎりなくフラットでなければなりません。そして、直角を作ってはなりません。直角があれば、そこでゴミがたまります。でこぼこが出来れば、そこに汚れがたまります。水場は出来るかぎり曲面で構成し、直角を作らないことが重要です。これは家庭の水場でも同じだと思います。鋭角のコーナーは、水場には存在しないはずです。

しかし、壁から生える便器にも致命的な弱点が……!なんと、便器が重量に耐えられない、のだとかなんとか。おいおい、それって不良品だろーが、って突っ込みたくなりますが、実際に壁付き便器を導入した施設で起こっているトラブルなのだそうです。このレベルになると、サンプルで試してみるなんて芸当も難しいですし、検収印を押した方の責任ってのもかわいそうな気がします。小便器は重量がかかりませんし、壁付きでするべきだとは思いますが、大便器の方は議論と検討が必要なようです。