その有用性を激しく疑いつつある今日この頃。
髄液でもエンドトキシンが測定出来るのですが、はたして有用なのかどうか、よくわかりません。メーカさんの持ってきた資料を見ながらプロカルシトニンの検討をしているときに思ったのですが、どうにもこうにも、血漿エンドトキシンの測定は感度の点でいまいち信用出来ない気がします。血液培養から腸内細菌が出てきているのにエンドトキシンは陰性という経験を数回しているってのもあるんですが、メーカさんの資料にもそれらしいことが書いてあって、さすがにメーカさんに問い合わせました。そろそろ一ヶ月くらい経つんですが、回答は返ってきていません。そんなに難しいこと聞いたかな?
細菌性髄膜炎の起炎菌と云えば、
- 新生児では、何と云ってもGBS。あとはListeria、E.coliあたり。
- 乳幼児では、H.influenzae type b。
- 成人では、S.pneumoniae。
- 高齢者もS.pneumoniae。あとListeria。
- 免疫不全患者には、上記の菌+Cryptococcus。
あたりが有名どころでしょうか。院内感染の場合は何でもありですが、それでもシチュエーションによって起炎菌の予想はあるていど可能だと考えます。市中感染だとなおさらでしょう。髄膜炎の経験自体がそれほどありませんが、いままで上記の菌以外の菌にお目にかかったことがありません。
まあこのリストを見たらすぐに気がつくんですが、こいつらほとんどラテックス凝集反応で拾ってやることが出来るんですよね……エンドトキシンに反応しそうなのは、E.coliとHibでしょうか。困ったことに、いつも髄液は検体量が少ないので、少ない検体を割いてまでエンドトキシンを測定する意義があるのか、よくわかりません。
Googleで髄液エンドトキシンを検索してみても、あまりヒットしませんでした。やっぱりメジャじゃないのかな……