スーパー細菌について

マスコミの報道がよろしくないです。マジで。

いちばんぶっ飛んだのが、「新種の菌」という表現。厳密に云えば、新種でもなんでもないです。大腸菌や肺炎桿菌に、「新種の耐性遺伝子」がのっかっただけです。……いや、厳密に云えば、新種の菌なのか?いやいやいや、耐性遺伝子持ってるだけで、病原性はただの腸内細菌だし。たとえて云うなら、ちょっとワルな大腸菌が普通のサングラスをやめて、先のとんがったサングラスをかけた、みたいな。

菌に取り付かれたらビョーキを発症する、という誤解から、あのような報道になっていると考えられ、恐怖をあおるような論調は非常にまずいと思われます。感染症だけに限った話ではないのですが、一部のマスコミの知識のなさ、そしてそれを改善する意識のなさには、目を覆わしむるものがあります。これで真実の報道とか堂々と云っちゃうのがすごいとは思いますが……恐怖をあおるのが、この国の真実の報道です。

そしておそらく、そういった報道でなければ受け入れられないと思っているのも真実です。つまるところ、もっとも愚かしいのは報道の受け手なのではないかとさいきん思いつつありますが、それはまた別の話。

ちなみに、カルバペネムが効かない耐性菌なんてごろごろいるんですが。日本にいるかどうかもわからないNDM-1のことなんかほっておいて、別の耐性菌の存在を心配した方がいいんじゃないでしょうか、などといらん心配をしてしまいます?こどものとびひの○割がすでにMRSAですよ?