粟粒結核

結核菌による菌血症で、少なくともふたつ以上の臓器が活動性の結核に侵されます。全身のありとあらゆる場所から結核菌が検出されるため、疑えば尿や血液、骨髄穿刺、髄液などを培養し、結核菌の検出を試みます。レントゲン上は肺野の広い範囲にわたって1〜3mm大の粒状の陰影が無数に見えますが、これが粟粒結核の由来です。

この病態では、なかなか結核菌をとらえる事が出来ません。肺病変がたくさんあるんだから喀痰の塗抹検査で引っ掛けられそうな気がするんですが、喀痰塗抹検査の抗酸菌陽性率は低いと思います。たぶん、骨髄生検や肝生検を繰り返して、そこから診断することになると思われます。

そういえば、むかし粟粒結核のレントゲンを間質性肺炎と間違えてステロイドを使っていた医者がいたなあ……(遠い目)
(※当院のドクターではありません)