日本脳炎について

元ネタはここ

厚生労働省は20日、日本脳炎の予防接種の激減により、この病気の免疫を持つ0〜4歳の子供の割合が2割以下まで低くなっているとして、子供らが日本脳炎ウイルスを媒介する蚊に刺されないよう、ホームページで注意喚起を始めた。

もともと日本脳炎のワクチン接種が積極的にされなくなった背景には、「副作用が出た」ことがあります。これによって政府は、市町村に「積極的に推奨しない」ように勧告、その結果、めでたくワクチンの接種率は下がりました。政府の意図通りで、じつに予想通りの結果です。

たぶん先の麻疹の流行からこのような対応になったのだと思いますが、この年頃の子供を持つ母親の、いったい何割が厚生労働省や保健所のホームページを見ると云うのでしょうね。もっと積極的に広報するべきなのでは?これこそ税金の使い道だと思うんですが、こういうところに使わずして、いったいどこに使うというのでしょう。

ワクチンのメリット・デメリットをいちばん知っていなければならない人たちに情報が行き渡っていないのが現状です。副作用が出たときの政府の対応は、「積極的な勧奨を控えるように市町村に通達」でした。これが先の麻疹の流行を招いたのだ、と非難されても仕方がないのではないでしょうか。インフォームド・コンセントって、医師だけに必要なものでしょうか。誰が見るとも知れないつまらんビラや宣伝にお金を使う余裕があるなら、もっと積極的に広報するべきでは?少なくともその手段はもっているんですから、不可能ではないはずです。十分な情報が与えられた状況で、それでもワクチン接種を拒否するなら、それは仕方がないことだと思いますが、ワクチンの副作用ばかり強調されたマスコミの報道だけでは、現状も仕方がないと思ってしまいます。

しかし、この国はいつも後手なんだよなあ……なんだよ、蚊に刺されないように注意喚起を始めた、って。まあ夜間吸血性を持つ蚊なので、寝るときには蚊帳を使うとか蚊取り線香を使うとか、対策はいろいろありますけどね。家屋に侵入する蚊だから、完全に、ってのは難しいだろうなあ……