カンの働かない分野

久しぶりにTwitterを見てみると、TLが原発関係のTweetで溢れかえっていた。正直びっくりした。

ときおりおかしなtweetも見るが、おおむね不安感を前面に押し出したTweetになっている。基準値に関するTweetもよく見られるし、たぶん基準値等に科学的な根拠がない&情報が正確に伝わってこないので、どれが正しいのかみんなよくわかっていないために混乱している&不信感を募らせているのだろうと感じた。で、いつもだったら、「それ以上の意見・感想は持たない」で終わっちゃうところなのだが、この少しばかり奇異なTLを見て、少し思うところもあった。

個人的には、基準値に関して、科学的に判断できる知識も経験も根拠も持たないので、詳細に突っ込むことも出来ない。他国の基準値が日本政府の出している基準値よりもはるかに低いことを引き合いに出して議論を始める人がいるが、べつに基準値とは「これ以下なら絶対に安全な値」を定めているというわけではない。この場合は、他国の基準値が正しいという仮定の議論だと思うが、だったらその基準値を定めるにいたった根拠を参考にすべきであって、基準値そのものはどうでもいいことだ。科学的根拠がないのであれば(もしくはエビデンスレベルが低いのであれば)、そもそも他国の基準値云々というそんな議論そのものが成り立たないのではないか。出来るだけ低い基準がよい、というだけなら、議論とはほど遠いところにあるけれども、もちろん(感情的に)納得はできる。

商品に放射能の値を計測して消費者や国民に判断を任せるべき、という意見もあった。個人的には無意味だと思う。判断できる人がいない。利害関係のない専門家が中央で判断しないと、混乱するだけだと思う。インフルエンザのときに思ったことだが、あのときは帰国者のシートの場所まで報道された。あの報道に対して私はやりすぎだと思うと書いたが、これも似たような匂いを感じる。ただ、これまた(感情的には)納得できないこともない。だって、みんなmade in chinaのうなぎなんか買わないでしょ?

いまの原発関係のtweetは、非常に感情的なものが多く見られる気がする。挙げ句の果てには、今回の騒動に深く関わった人を「人道に対する罪」で告発したいなどというtweetも見かけた。わりと真面目な文章で書いているので、もしかしたら冗談ではないのかもしれない。云うちゃー何ですが、やりたきゃやったらいいのであるとは思う。失笑を買うだけだと思うけど……なんだかアルコールを接種してハイになって、やたら大言壮語する成人男性を見ているようで、びみょーな感じになってくる。なんだか、俺は正しいことを云っているぜ!という雰囲気がね……

というわけで、Twitterの一部が不思議な場所になっていたので現実逃避に雑感など。ちなみに、厚生労働省のお役人は数年で定期的に部署が変わります。いや、だから何を云いたいのかなんて……ごにょごにょ。