混迷うろうろ

混迷を極めると云ってもいいかもしれない状態のワクチン事情。2回接種が1回接種になったり、ワクチンの数が足りなかったり、ほんとは必要なのに添付文書が腐っているせいで医学的に対処しづらかったり。でも、これがまさに医療現場そのものだなあという気がする。

2回接種が1回接種になったり、根本的なところでふらふらしているのは、結局のところ新型インフルって感染症がまだよくわかっていない感染症だからだし、ワクチンの数が不足したり余ったりしているのもまさに予測がつかないから、というところも大きい。ワクチンが余ってしまったのは2回接種が1回接種になったからで、その余剰分をどこに配分したらいいのか、どうやら行政は決めあぐねているようすです。日本中がそうだとは思いませんが、ちと情けないのではないかと思います、はい。

(前略)

 しかし、厚生労働省が20日、医療従事者の接種は1回と発表したことから、大量のワクチンが“余剰分”に。県では、これらのワクチンを、要望のあった残りの医療従事者へ割り振るか、それとも、11月中旬から接種開始予定の持病がある人らへの接種分に回すかを決めていない。同課では「国の方針が出ればそれに従うが、対応を決められない」としている。

(後略)

国の方針がないと決められないというのはちとどうかと思う。まあ結局お役所の方々が心配しているのは、自分たちで決めて「間違って」いたらどうしよう、お上の決定と食い違ったらどうしよう、クレームが着たらどうしよう、もしそうなったら誰が責任を取るんだろう、っていうことで、結局その責任を国に取ってもらいたいと思っているからなんですね、根本的には。もしほんとに能力が足りなくて決めることが出来ないのであれば、専門家を読んできて意見を参考にして判断したらいいわけですし。大阪府の橋本知事なんか、たぶん感染症の知識なんかほとんどないと思いますが、あれはまわりの意見を聞く耳を持っている、その結果だと思います。

結局、こういう対策は国レベルで決めるよりも、もっと極小の単位で決めたほうが混乱はないのかもしれません。是非はともかくとして。