検査室のインフル対策(ほぼ雑記)

ただいま素案の修正まっただ中。

いろんなところの関係でウチの委員会が出す(予定らしい?)素案を見せていただいたのですが、これがもう突っ込みどころ満載で、文章でいちいち突っ込んでたら気がつくと元の分量の倍の量になっていました。書いているほうは大真面目だとは思うのですが、新型インフルエンザの肺機能検査時の装備にまで言及しており、「そもそも重症インフル患者は肺機能検査なんかしないよね」という突っ込みですべてが木っ端微塵という感じです。おそらく脳波や肺機能検査はインフルが完治するまでする必要がなく、これらの検査が数日出来なかったらといって死ぬことはないのではないかと想像します。つまり、「不要不急の検査」に該当し、「新型インフルエンザの肺機能検査、脳波検査については、原則インフルエンザの治療が完了するまでは施行しない」といった感じになるのではないかと思いますね。こんな感じで突っ込んでいくと、ほとんどすべての項目に突っ込みどころがあるという、なんとも云えないすごい代物でした。

もっと、アレですね、検査者の装備はN95にするのかサージカルマスクでいいのか、とか、PPEの装着基準をどうしようとか、そういう話だと思っていました。もっとも基礎的なところから修正しなければならないとは……これではもしかしたら0から作ったほうが早いんじゃないか……ぶつぶつ。検体の搬送方法だと……ぶつぶつ。そんなこと……ぶつぶつ。ええい、なんで手袋に関する記述がひとつもないんだ!?

検査室で検査者が検体から感染するとしたら、検査時に発生するエアロゾルを吸い込むか、手からの接触感染ですよ。手袋はほぼ必須でしょう。マスクについては……サージカルでいいと思うけど、外国ではN95を使えといっているところもあって(たしかカナダはそれで混乱した)、少し微妙な感じ。個人的意見としてはサージカルで当面OK、なにか新しい証拠が出てきたらそれに応じて変更、このあたりが落としどころかなと感じています。エプロンは……いらんと思うけどなあ。だって、通常検査室でインフルの検査してもガウンを別に用意したりしないでしょ。通常のインフルと同じでいいと思うけど、感染性はこっちのほうが上だと思うし、レベルは引き上げたほうが無難なんだろうなあ。

否定するのは誰にでも出来るので、とりあえずそうならないように突っ込み入れています。自分の勉強にもなって、なかなか楽しい。