採血器具使い回し事件(?)

誰も知らない通達は独り言に同じ。

採血器具使い回し事件ですが、全国でぞくぞくと報告が上がっているようです。まあ常識的に考えて、本体部分に血が付けば危険なことは確かなので、私が担当者なら絶対に使い回しはしないでしょう。しかし、経理担当者はアルコールで拭いて(もしくはそのまま)使い回せというでしょうね。全国でこれだけ報告が上がっているということは、たぶんどこも同じなのかなあ、とか思ってみたり。

アルコールで消毒していれば大丈夫か、という疑問には、どうでしょう、大丈夫なんでしょうか。私はアルコール消毒万歳の細菌検査室で生きているひとなので、念入りに消毒してしまえば、なんとなく大丈夫なように考えてしまいがちですが……先にも書きましたが、私が担当者で、物品の管理を自由に出来て、なおかつ外からのプレッシャがなければ、絶対に使い回すことはしないでしょう。独自の感染対策が施され、厳重に管理されている透析室ですら血液関係のアウトブレイクが起きるんです。怖くて使い回しなんかできるわけない。でもまあ、そういうまっとうな感覚って、経理のプレッシャで圧殺されがちだしなあ……とか思ってみたり。べつに弁護するわけじゃないんですが(というか、プロとしてやっちゃいけないことのひとつ)、医療のド素人が病院の経理を扱っているのは問題だと思いますねえ。

いや、べつに経理が悪いとか云ってるわけじゃなくて。日頃の恨みが出たとかそんなんでもなくて。ディスポの器具を使い回す理由なんて、そのくらいしかないからね……

しかし、以前にちゃんと通達を出していると、厚生労働省はやたらと強気だなあ……いつもそのくらい毅然としていればいいのに。