椅子の足を作る職人

別に「椅子の足ばかりを作る職人」がいたって、それは悪いことではないはずだ。だが、全体としてみると、必ずしもよいことばかりではない。

ちょうどお役所がその状態で、ある担当者は、自分の担当ばかりを頑張ってこなしている。だが、自分の仕事が全体の中でどのようになっているのか、それは理解していない、そんな感じだ。椅子の足の精度がやたら高くても仕方がない。足がきわめて美しい椅子だ、という評価もあるだろうが、多くの場合、全体の品質を決めているのは、椅子の足だけではない(椅子の足フェチは除く)。

さいきん、微生物そのものに興味が持てなくなってきて困っている。もちろん、極めたわけではないし、「まったく」なくなってしまったわけではない。本も読むし、勉強もする。。。疲れてるのかなあ。

横並び思考

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日本企業がヒット商品を作れないかどうかはよくわからない。ソニーだってかつてはウォークマンを作ったわけだし、できないわけではないだろう。

ただし、「病的なまでに徹底された横並び思考」をどうにかせんことにゃ、どーにもならんだろ、とは思うけれども。

Appleが市場調査を徹底的にやってiPhoneを作っていたら、たぶんぜんぜんまったく、これっぽっちも売れなかったんじゃないかなあ。

トランプ大統領は、大統領として成功するのだろうか

トランプ大統領は、大統領として成功するのだろうか。

成功の定義にもよるだろうが、いまいち何か成果を出しているところを想像できない。イケイケで押せ押せが通用する世界でないのは当たり前のことだとして、では戦略的に動くひとなのかと云えば、どうしてもそのように見えない。問題に場当たり的に対処しているだけで、誰にでも思いつくことを強引に実行しているだけのように見える。なにか分析があったり、根拠があったりするわけではない。ずいぶんと安っぽい大統領だな、とは思うが、停滞した社会の救世主になれるとはどうしても思えないのだ。仮にメキシコに壁を作ることや日本との貿易で米国に有益な成果が出たとしても、短期的な戦略の結果と長期的な発展がかみ合っているようには思えない。年単位で見れば、おそらく破綻する。

みんな、こんな大統領を熱望していたのだろうか。すごく不思議だ。この政策の果てに、よりよい社会が、恒久的に発展を続ける力強い社会があるとは思えない。アメリカのよいところをスポイルし、より停滞を深めるだけなのではないか。

怒鳴れば声が届くような小さな企業を経営するのとは訳が違う。多様化し、合意を得るのが難しい多民族国家のトップだ。だからこそワンマンが有効なのかもしれないし、破綻を早めるだけに終わるかもしれない。でも、やっぱりトランプ大統領が力強い米国を再建しているところなど、微塵も想像できないのである。

すごいか、これ

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まあ、自分の墓穴を9時間も掘り続けたと考えれば、単純にキツい作業であったことは想像に難くないが。
ちなみに、1,048,576は2の20乗である。2の16乗が65,536であることを思うと、指数関数的増加の威力のほどが伺える。

ハクメイとミコチ

どストライク。
面白くないひとには面白くないかもしれない、たぶん人を選ぶであろう作品。一年に一回くらいのペースでしか発刊されないのが非常に惜しい。一巻が出た頃からイチオシだが、さいきんメジャになってきて、なんだか複雑な心境です。

ゆったりと流れていく日常と、しっかりとした世界、全編を覆うゆるやかな雰囲気がとても魅力的な作品です。丁寧に重ねられた語りが、作品に重厚さを与えています。私が紙で購入する、数少ない書籍のひとつです。電子版も悪くないですが、この作品だけは、「本」を手に取りたいと思います。

プログラマ舐められてるよね、これ。。。

この条件で応募があるだろうという楽観さ。お気楽というに他はない。
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これが一般企業だったら、一発ぶん殴られて首が飛んでいるレベルの能天気さだと思う。担当者は、これでも「考えて考えて、考え抜いて策定しました」と云うかもしれない。止むに止まれぬ事情があったのかもしれぬ。しかし、これでこの事業が成功するという、どこにそんな根拠があるのだろう。たとえば、この事業は、失敗したら、誰が責任を負うのか、明確になっているのだろうか。おそらく、まあ絶対と言い切ってもいいかもしれないが、建前上の責任者はいるのかもしれないが、現実にこの失敗の責を負うべき責任者は明確ではないに違いない。そうでなければ、こんな話しがまかり通るわけがない。

新手の炎上商法である可能性は残るが、特定の業者との結びつきを避けるため、とか、言い訳にしても苦しい内容だ。事業を成功させるよりも見かけ上の「公平性」を保つことが優先されるということがありえるのは、公共事業の特徴と云ってもいいかもしれない。決定のスピードは遅い、自分たちで教えることも出来ない、アイディアもない、とくれば、将来は悲観的にならざるを得ない。

まあ、もっとも大きな理由は、「プログラマが舐められてるから」という気がするけれども。

グラム染色画像

そういえば、肺炎球菌ってむかし生物の教科書に「形質転換」の事例として出てきたんだが、そんなことはすっかり忘れていた。R型菌とかS型菌とか、そういえば、そんなこと習ったなあ、くらいの、遠い記憶。

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肺炎球菌の写真は、もっとも美しいグラム染色像のひとつだと思う(個人的に)。