「Disease 人類を襲った30の病魔」が良書の予感。
まだ全部読んでいないので恐縮ですが、とても面白い本だと感じています。いわゆる専門書ではなく、興味があるなら誰でも読める、非常にわかりやすい本です。でも日本の書籍にありがちな、いわゆる「幼児向け」のような雰囲気はなく、絶妙なバランス感覚でもって成果が結実したすばらしい一冊です。感染症に携わっている人から、感染症に興味のある一般人まで(あまりいないだろうけど)、広く読める本だと思います。
まあ感染症に興味のある一般人というのはごくごく少数だと思いますが、こういう本を、これから検査技師になりたい、検査技師を将来の道として考えているという高校生に読んでもらいたいと思っちゃいます(別に医師を志す人でもいいわけですが)。細菌検査は検査技師としての業務の一分野でしかありませんし、これは厳密に云えば検査とはほとんど何も関係がない、ただ「30の病魔」を延々と紹介するだけの本なのですが、その30の病魔の実に27までが感染症であり、この本にはその歴史が詰まっています。それは実は医学の歩んできた道であり、医療従事者になりたいと思うのなら、その歴史に触れてみて欲しいな、なーんて思っちゃうわけですね。
感染症ってこんなに面白いんだという、魅力の一端が詰まっている本です。約4000円とちとお高いのですが(笑)、興味のある方はご一読を。
- 作者: Mary Dobson,小林力
- 出版社/メーカー: 医学書院
- 発売日: 2010/01
- メディア: 単行本
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