ほれみたことか

私自身、小さい頃に親に何度か云われたことがショックだったんですが、これほど子供に向けて云っちゃいけないことばもないんじゃないかと思いますねえ。これ、とどのつまり平たく翻訳すると、「ほら、失敗したでしょう、私の云う通りにしないから」ということですよね。要するに、私の云うことは正しい、その通りにしないから失敗するんだ、ってことですよね。受け取り方はさまざまだと思うんですが、私は自分でいろいろ試すこともできないのかと、けっこう息苦しさを覚えました。つまり、失敗しちゃいけないんだ、とそのときに思ったのです。

いまならはっきりと云えます。「失敗する権利を私にください」って。私はTrial and Errorがけっこう好きなんですが、小さい頃に感じたこの息苦しさを、かなりの期間引きずりました。こどもの頃のスリ込みって恐ろしいですね。こじつけだ、と云われそうですが、まあそうかもしれません。ですが、「ほれみたことか」って、本当に中身のないことばだと思いますね。ちゃんと理由を説明して解決策なりなんなり導いてあげられるんだったらいいと思いますが、フォローのない「ほれみたことか」は「自分がボスだ」って宣言しているみたいで、ある種の反感も感じます。っていうか、私はこどものときに感じました。

うーん、失敗しちゃいけないんですか?失敗しないに越したことはないですし、失敗しないとわからないというのもある意味ヤバいですが、失敗するかもしれないから何もしない、っていうのは、何か間違っていると思いますねえ。失敗してもいいじゃん、人間なんだし。失敗しないとわからないことだってあるかもしれないわけだし、ね?

とか思いながら、あの手この手で中間報告をする今日この頃です。見立てをはずすこともありますが、見立てを外したくらいでいちいち反省するかっつーの(いや、反省はするんですが)。