ライラの冒険を見てきたよ

良くも悪くも、ロードオブザリング系の古典ファンタジィです。もうそろそろ食傷気味というか、いいかげん二匹目のどじょう路線はヤメた方がいいのではないかと心配になってきます。まあ、CGとか特殊効果とか贅沢に使ってあるので、それなりに画面は派手ですし、面白いんですが……

正直な話、私は古典ファンタジィをある程度読み慣れています。ロードオブザリングは映画化される遥か以前に図書館で読みましたし(途中でバテたけど)、ファンタジィそのものに親和性があるのか、どんな世界観が出てきてもびっくりしません。ライラの冒険の世界観もやっぱりファンタジィなので、説明がほとんどなかったダイモンなどの登場で、かなりの観客が置いてけぼりを食らったことでしょう。いいアイディアだと思うのですが、もうちょっと最初に存在感をアピールするエピソードが欲しかった感じ。

ハリーポッターみたいなファンタジィらしい魔法魔法した演出もあまりないので、観客はファンタジィなのかどうなのか、最初は戸惑うはずです。戸惑うと思います。……たぶん。展開の一つ一つが唐突で、説明があまりありませんので、どのような見方をしたらいいのか飲み込めていない観客は、その時点で突然の場面展開についていけなくなるわけです。これはちょっとした問題かなと思いました。慣れていないと疲れます。

しかし、ライラはかわいいんですが、吹き替え版は妙に声がイメージとずれてて困りました。想像している声よりも低いんですね。だんだん慣れてくるんですが、この「イメージよりも少しだけ低い」声が、別の雰囲気を作ってしまって、そこらへんでも困りました。

作中でジプシャンに
「何見てんのよ」
とガン飛ばしたときにゃ、マジでどうしようかと。

ファンタジィの主人公(少女)が極道ですか。

戦争よ、とか云いながら、背中からマシンガンを取り出さないかとハラハラしながら見守りました。

まあ鎧グマの演出とかいいですし、全体的に好きな雰囲気なんですが、吹き替えで見てしまったことと、ライラが極道の妻やってるんで、完全にイメージが極妻になってしまったことが(私の)敗因です。わはは。字幕でもう一度見てみようかな……