デング熱

ある意味、予想通りの展開ですが。

そういえば、忘れていたので、(案)の取れたデング熱診療マニュアルへのリンクを張っておきましょう。すっかり失念しておりました。

デング熱診療ガイドライン(第1版)について |報道発表資料|厚生労働省



関西圏でデング熱症例が確定されたようです。以前から伊丹空港周辺は危険だと思っていましたが、関西圏でも検出されたようで、日本においても蚊の媒介する感染症からは逃れられないのだということですね。野宿できなくなるなー。

熱帯性の病気の大半は、日本には縁がないものですが、万が一、デングが土着化すると、非常にめんどくさいことになります。デングはネッタイシマカやヒトスジシマカが媒介する感染症ですが、チクングニヤもまた、同じネッタイシマカやヒトスジシマカが媒介する感染症なのです。デングを症状だけで見分けることは、おそらく不可能でしょう。ターニケットテストとか、血小板減少とか、実臨床では見分ける役には立たないでしょうし。

マラリアはハマダラカが媒介しますが、デングが土着化しただけで、まあ鑑別の幅が広がること広がること。いまのところ土着化するという確かな論拠はありませんが、考えただけでもめんどくさいことになります。

ちなみに、デングの検査キットは保健診療では承認されておりません(2014年10月現在)。病院に行っても検査できませんので、ただ心配なだけの人は病院には行かないほうがよいでしょう。行くことで生じるデメリットのほうが大きいと思われます。