読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

走るブロンプトン 〜 淡路島ロングライド2013 〜

謎のパラダイスを抜けた。この区画は謎のパラダイスしか覚えていない。

コースプロフィールを見ているかぎり、この山を抜けたら、ASまではしばらく平坦路が続くはずだ。海がやたら荒ぶっていて、道が塩水だらけなのが気になるが(愛車はクロモリ)、どうすることもできない。愛車がやたら塩水をかぶってでろでろになるだろうことを除けば、とくに問題にならない区間だと思われる(たしか去年も荒ぶっていた)。第二ASを超えるとまた山に入るが、この程度ならえっちらおっちら登っていけば(時間はかかるが)とくに障害にはならないだろう。

そんなことを考えながら走っていると、すぅっと横から小ちゃい自転車に追い抜かれた。

(´ω`)・・・?

おおう……俺の横をブロンプトンが走っとる

思わずメータを確認してみる。メータは33km/hあたりを指していた。

ブロンプトンは英国生まれの16インチサイズ小径車で、きわめて小さくコンパクトに折り畳めることから輪行しやすく、一般的にはポタリング用途の自転車だと認識されている(ハズだ)。小径車としての知名度はピカ一で、ロードだけじゃなく、自転車が好きなヒトならたぶん知らないヒトはいないのではないか。私も次にポタ車を買うならぜひ欲しい。−−でも、これはポタ車だ。ポタ車のはずなのだ……!

俺いま、時速33km/hで走っているよね?決して速くはないんだけど、遅くもない……よね?やや混乱しながら隣をさわやかな笑顔で走っている英国紳士を見る。Mハンドルのブロンプトン。このハンドルは上体を起こさねばならず、高速走行には向いていない。オーナは長身の、すらりとした、いかにも自転車体型な紳士だ。首元のネクタイが風に揺れていた。

「すごいッスね!」と思わずおどろきが口をついて出た。もう叫ばずにはおれなかった。そのくらい驚いた。毎年ブロンプトンで出るヒトがいるのは知っていたが、まさか並走されるとは思わなかった。

「いや、去年はロードで出たんですけどね、今年はチャレンジしてみようかと」とおっしゃっていた。さわやかすぎる。いやいやいやいや、チャレンジっていうか、ぜんぜん余裕じゃないスか。そこらへんのカーボンフレームのくせにぜんぜん登れないロードよりも、よっぽど早えよ

どんな剛脚やねん (((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
(それとも俺が貧脚なのか……orz)

英国紳士は、さわやかな笑顔を残して、さっさと先に行ってしまった。追いつけないほどの速度差ではない。ないのだが……なんだか追いかける気にもならず、そのまま呆然と見送ってしまった。

さすがに第二ASで追いつくことになるのだが、以後、登りのどの区間でも追いつけず、ASでかろうじて追いつくということを繰り返すことになる。

(聞いてみたところ、変速は内装3段だそうだ。「やっぱりきびしいですよ」とおっしゃられたが、いやいやいや、内装3段相手に登り区間でまったく追いつけないってなんなんだよ……_| ̄|○)