ブラックボックス化

業務をRPA化しようとするときに問題になるのが、ブラックボックス化である。

RPAにやらせる部分がブラックボックスになりやすくなるため、ちゃんとドキュメンテーションして任せっきりにしないようにしないといけない、という話だ。だが、まわりをよく見てちょっと考えてみれば、もうすでにブラックボックスとなってしまって、担当者以外にはわからない、という業務がたくさんある。

属人化した業務は要注意だともよく云われるが、すでにブラックボックスである。これはもうRPAに落とし込むことすらできないことが多い。属人化しているため、業務の枝分かれが多く、シンプルにできない(もしくは担当者ができないと思い込んでいる)ことがほとんどだからだ。超高性能AIであるニンゲンさまという名前のRPA業務になっていることが多い。さもありなん。

どの分野、どの業務にも必要なのは、異業種の実態を理解し、現実に落とし込むことができる「単純に能力の高い」人材である。職人は不要である、というのは、日本人にとっては少し悲しいことだが、差し迫った現実であることも間違いないだろう。