機器の配置について

基本的には、図面のとおりにならないと思った方がよい。

私は機器の隙間を5cmで計算していたが、やはり実際に配置するのは難しい。理論上は可能でも、現実では難しいという典型的な例だろう。なぜなら(ともったいぶることもないのだが)、機器には搬入順序があるからだ。

機器Aは壁から30cm、その横に5cmのスペースを空けて機器Bを設置するとすると、機器Bを先に設置することになった場合、機器Aの搬入が難しくなるケースがある。もっとひどい状況になると、機器Aと機器Bの納入時期が未定なのに、機器Aと機器Bの横に置く予定の機器Cを設置しなければならないこともありえる(というか、日常茶飯事だ)。この場合、見積もりが現実的でなければ、機器Aと機器Bのどちらかが入らない事態が充分にありえる。

困ったことに、納期はエンドユーザの自由にならないことが多い。納期をコントロールしたければ、機器の入札をかなり早い時期に行い、ものを確保した状態にしておかなければならない。もし年度末、またはGW、お盆等の長期休暇にかかるのであれば、エンジニアを確保することも難しくなるため、よりいっそう日程調整の難易度が上がる。冷蔵庫等であれば問題はないが、分析機は調整も必要だからだ。

機器配置の際にとなりの機器と配置が干渉する可能性は、かなり詳細に検討した方がよい。冷蔵庫ならうごかせるが、デリケートな分析機(とくに卓上設置のもの)は運送業者でなければ運べない。