間違ったメッセージ

www.huffingtonpost.jp

処分を遅らせることには、二つの間違った効能がある。ひとつは「組織の鈍重さを露呈してしまうこと」、そして「周囲に間違ったメッセージを出してしまう」ということだ。

大きな組織、大きな問題であれば、議論し合意を形成するのに時間がかかるということはあるかもしれない。しかし、時間をかければかけるほど、「私たちはこの問題を、その程度の問題であると考えている」というメッセージを出していることになるのだ。つまり、明らかに倫理的におかしい問題を含んだコンテンツに対して、一週間も議論の余地があった、私たちは今後もこのような動画に対して即対処するのではなく、場合によっては許容される可能性を否定しない、削除すべきかどうかを慎重に検討しなければ削除することもしないのだ、というメッセージである。

本当に憤りを感じ、本当に再発を防止し、二度と起こしたくないと考えるならば、即座にチャンネルごと削除すべきであった。議論の余地があったということは、その組織にとって倫理感の他に優先されるべき課題があった、バランスを考慮せねばならなかった、ということに他ならない。それが、メッセージになって、後に続くものに示される。


まあ、ここらへん、組織なら組織内でブレーキがかかって、これまずいよね、とかゆー話しになるところ、個人だと目先の利益に目がくらんで、先走っちゃうんだろうねえ。