私の目標は組織に貢献できるのだろうか?

私の目標は、組織に貢献できるのだろうか?

目標を部下に決めさせるスタイルには、明らかな問題がある。たとえば、その部下が組織に取って破滅的な目標(やや語弊があるが、野心と言い換えてもいい)を持っていた場合、それは個人の目標として認められるのだろうか?そして部下が目標を何も提示できなかった時、では組織としての目標はどうなるのだろうか?

組織としての目標や理念、方針を提示することなく、部下に目標を決めさせるスタイルには弊害しかないと云ってもいい。部下の目標が組織に貢献できないと判断した場合、では上司はその目標を破棄させるのだろうか?だったら、最初から組織に貢献できる目標を提示してください、と云っておけばよいだけである。つまり、それは暗黙の了解なのだ。「組織人が上司から目標を示せと云われたら、当然組織に貢献できる目標のことだよね」という、大前提がそこにある。だが、残念なことに、「よい目標」の指標が示されない限り、理論的には部下が「よい目標」を提示してくる可能性はかなり低くなる。まあ、これも当たり前の話しである。

以前にも書いたが、つまり、組織としての目標が提示されないなかでの面談は無意味である、といってもいいだろう。少なくとも、双方得られるものがきわめて少なく、きわめて効率が悪い。さらに云ってしまえば、無意識にせよ「現状維持」を目標にしている組織においては、すべての面談や査定、評価の類いが無意味である。現状から悪化すれば、誰がどうみても、たちどころにそれと知れるからである。

まあ、あれだ、検査の世界って、どうやって変化に耐えるか(とくにマンパワー)、という、ある意味「後ろ向き」の考え方が支配的なんだよねー。一時期あったブランチラボ化にどうやって抵抗するのか、みたいな。まあ、こんなこと云ってる俺も大差ないんだけど。。。