熱意は強制できない

「皆が皆、あなたのように熱心に取り組んでいるわけではない」

こんなことを云われた人がいるかもしれない(ほんとにいるのか?)。つまり、熱意や情熱は共有できるが、強制することはできないのである。馬を水辺に連れて行くことは出来るが、むりやり水を飲ませることはできない。自分以外のメンバが熱心に取り組んでくれない、とお嘆きのあなた、それは情熱を共有できていないことが原因だ。細かいことは各々考えて察しろ、というのは、リーダの怠慢である。残念ながら、それは理想ではあるものの、「理想とする状態」であり、云うなれば「best」である。bestな状態は、非常にレアだと心得るべきだ。少なくとも、最初から期待するべきものではない。そんな不確実なものを最初からあてにしているなんて、どうかしている。正気とは思えない。

情熱や熱意、思い入れ、そういったものは共有するものであり、強制することは出来ないものだ。チームリーダは、チームのメンバに対して「察しろ」と云ってはいけない。資料を渡して、「これを読んでおけ(=読んですべて理解しろ)」と云ってはいけない。それは情熱の強制である。情熱の強制は不可能なのだ。熱意は共有するものであり、そのためには仕掛けが必要だ。従って、情熱を共有できていないチームは、リーダがリーダとしての責任を果たしていない、と云えるだろう。

まあ、そこまで機能しているチームは見たことがないですが。。。