ベーシックインカムは有用か

日本では、生活保護の不正受給問題などから、生活保護に対するイメージが凄まじく悪い。少なくとも、あまり生活保護のことをよく知らないひとは、ニュースなどを見て、いい印象は持っていないに違いない。

ベーシックインカムは、生活保護とは根本的に異なり、生活に必要な最低限の給付を保証する制度である。詳細まで説明しないが、さいきんよくニュースで目にするようになってきた。フィンランドが一部社会実験を行っていることが報道されている。
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ベーシックインカムを導入すると、働く意欲が失われるだろうか?
少なくとも、私はそうは思わないし、自分がそうなるとも思わない。ただし、長期的に見て、労働者のメンタルがどのように変化するか、予想することは出来ないと思う。ナウルのような極端な事例は参考にはならないが、しかし、ベーシックインカム推進論者が見ている世界は、なかなか難しいのではないかと推測する。

ただ、別の方法で成功している事例もあったりする。Googleは勤務時間の20%を自分の追求したいことに使っても構わないことになっているのは有名な話しだったが、見ようによっては、これもベーシックインカムの一形態かもしれない。一週間の勤務時間のうち、一日を自由に使っていいと云われれば、労働者は働かなくなるだろうか。なかにはそういうひともいるだろうが、多くの人は、仕事のためや、自分のために使うだろう。いつも時間がなくてしたいことが出来ないと感じている人は、この一日はほんとうにありがたいと思うだろう。将来のために語学を勉強したり、資格を取ろうとしたり、余裕がなかった生活から抜け出すために、自分で対策を施す人が出てくるだろう。その日暮らしで余裕がなければ、取り組むことも出来ないことに、取り組めるようになるだろう。それをどう使うかは、個人の自由である。

結果、より貧富の格差が進むような気もするが、どこかの地域で小さく社会実験してみるのはアリではないかという気がしてきた。四国辺りで実験すると、とても興味深いのではないだろうか。