東亰ザナドゥやってみたよ

久しぶりにゲームをやりたくなったので、手頃なゲームを買ってみた。

結論から云って、作り方が「非常に甘い」ゲームである。やや悪意のある云い方をすれば、「経験のあるハイ・アマチュアが、ちょいとモノしてみました」的な……慣れた人が「どう、こういうの好きでしょ?」と提示する典型的な作品になってしまっているように思う。ある程度のレベルでまとまっているものの、至る所に「甘い」ところが散見されるゲームであった。満足度は40%程度である。

じつはゲームを最後までやっていないのだが、最後までやったところで評価は変わらないだろうと感じている。これが小説賞の審査だったりすると、もう既に落とされている状態だ。残念ながら、最後にすばらしい展開と大どんでん返しがあったとしても、そこに至るまでの持っていき方が甘すぎるのだ。終わりよければすべてよし、とするには、世の中にはゲームがあふれすぎている。アマチュアがどこぞの小説賞に応募して「最後までちゃんと読んでくれれば、どんでん返しがあります!」とか云っちゃうのはやり方として最悪であり、「どんでん返しまで読ませる筆力」が必要なのは云うまでもない。他にも読まないといけないものがたくさんあるのに、最初から面白くなければ、プイとそっぽむかれるのは当然のことなのだ。このゲームは、そこが非常に甘く、シナリオに最後まで読ませる要素がない。読んでもらえることに慣れたアマチュアが、こんなの好きだよね、とモノしてみました、と表現したのは、そのあたりが理由である。

じゃあアクションゲームとして秀逸かと云われれば、そうでもないのである。
私の比較対象がデビルメイクライしかないのが残念だが、キーコンフィグがややこしすぎる。トシのせいかもしれないが、アドベンチャーパートとアクションパートでいちいち考えてしまうのである。画面の回転をLRで慣れきっているのも、戸惑った原因だろう。ゲーム性については、既存のアクションゲームと差別化できる要素が思いつかなかったので、やや凡庸な作りだと思われるが、いかんせん比較対象が少ないので何とも云えない。個人的には、アクションに期待してゲームを買うなら、デビルメイクライをやりたいところである。

つまるところ、「現代劇」で、「今どきのキャラクタの主人公ハーレム状態の絡み合いがあるシナリオ」で、「アクションゲームもいっしょにやりたい」のであれば、選択してみてもいいが、「なにもこれを選ばんでも・・・」という、非常に残念な感じになっていると云わざるを得ない。

ひとことで云えば、「詰まらん」のであった。。。