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病院における所信表明演説

私は臨床検査技師だが、病院の検査部に所属している。従って、もっともエラいひとは検査技師長ということになる。

部下に「三年後、自分はどうなっていると思うか」という問いかけをする管理職は多いようだが、管理職こそ「三年後、この検査部をどうしたいのか」を語るべきだろう。所信表明演説である。年度終わり、年度始め、どちらでもよいが、年度の切り替えが行われる前後に、そのような機会を設けるべきだ。そして、関わりのある職員は、それを全員で拝聴すべきだ。

部署長がどのような考えを持っているのか知らずして、なぜ組織が組織として働くことが出来るのか。おおむねビジネスマンであれば抵抗なく受け入れられそうなこの考え方は、しかし技術職の世界ではまったく見られない考え方である。病院であれば、病院長、診療部門の長、看護部門の長、事務部門の長、技術職の長などは、演説、プレゼンテーションを行うべきだろう。

経営に関するものについては、根拠となるデータを示し、どのような状態が理想か、どのような状態を実現したいのか、表明する。単に「黒字にすることを目的とする」のは無意味である。それは前提であり、赤字でもかまわないが実現したいことがあるのであれば、それをどのように実現したいのか、説明する。問題になるのは説得力であり、コミュニケーション力であり、管理能力である。管理職としては、当たり前のことではないか?

病院における医療職であっても、管理職的な立場にあるものは、プレゼンテーションを行うべきだ。それが、文化を形成する。部下は、それを道標に働くのである。