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上司の仕事、部下の仕事

上司「入社●●年目なんだから、自分で考えて動いて一人前」

これは一部分、間違っている。

上司は、部下に何を期待しているのか、明示しなければならない。私はこのような視点であなたの仕事を見ており、あなたにこういう働きを期待している、ということを明示「しなければならない」。これが上司の仕事である。部下は期待に応えよう。そしてその上で、部下は、自分はこう思うのだが、という意見具申を行うべきだ。

もっとも不味いのは、方針説明もせず、部下が「成果」をあげるのを期待している上司だ。そしてそれが「上司」の仕事だと思っている、それがもっともまずい。役職に応じて会議に出たり、決断したりはしているだろうが、これは「上司」としての仕事をしていない。結果、部下は路頭に迷うことになる。

丸投げする上司もまずい。丸投げした結果、状況把握もしない、これもまずい。部下が優秀で上司の意を完璧に汲んでゴールに向かって邁進していれば問題ないが、部下はどんなに優秀であっても、自分とは違う人間だと認識すべきだ。ツーカーで意思疎通できているなどと考えてはならない。それが出来ているなら、部下はきっとエスパーで、あなたは心を読まれている(もちろんあなたの考えが浅すぎて、部下にすべて見透かされている可能性も否定できない)。

部署長は、自分の部署をどのようにしたいのか、明示しなければならない。何に重点を置いて活動するつもりなのか、一年後に、三年後に、五年後に、この部署はどうなっているのが理想なのか、考えを示さなければならない。たとえば、現状で仕組みは完成されており、いまはそのブラッシュアップをすべき時期だから、現状維持をしながら無駄を削ぎ落とすことに注力すべきだ、と考えるなら、部下には、現状維持をしながら、事務作業の業務改善を行いなさい、と指示すべきかもしれない。さらなるイノベーションを求めるなら、部署内で特殊なチームを組む必要があるかもしれない。人員移動で根本的に技術レベルが足りなくなってしまったのなら、だれかひとりがスペシャリストになり、部署内を教育しなさいと指示すべきかもしれない。いずれにせよ、部署長がどのようにしたいのか、明示しなければ、組織は組織として機能しない。

やらなければならないことがたくさんあるなら、それに優先順位をつけるのは「上司の仕事」である。部下にあれもこれもやりなさいと指示するのは、ただの丸投げだ。管理されていない。「上司」は、切り捨てられた仕事にも「切り捨てた責任」を請け負わねばならない。それを判断し、決断するのが管理職の仕事である。そしてあとは、部下の仕事を信頼する。部下は、上司が期待することに対して、全力で応じなければならない。そしてそこで+αを示したものが、評価される。

組織の仕事ってそうやってまわっていくものだと思う。おおむね、破綻しているように思うが。