ヒトはフレーム問題を解決しているか?

ロボットに人間的な判断をさせようとした場合、フレーム問題と呼ばれる問題が発生する。フレーム問題の詳細はこちらで。フレーム問題 - Wikipedia

考慮しなければならない問題は無限にあるのに、ヒトはAIのようにハングアップせずに問題に対処できる。ヒトがどのようにフレーム問題を解決しているのか、まだ詳細にはわかっていない。ヒトはフレーム問題を解決できてはおらず、解決できているように振る舞っているだけだ、という研究者もいる。

私は、この「解決できたように振る舞っているだけ」ではないかという意見に妥当性を感じる。同じ問題を与えたら、その判断には個人差が生じる。判断するものに充分な情報を与えれば、一般的にはそのバラツキは収束するが、それでもやはりバラツキはでる。無限に考慮しなければならない事象の検討を途中で打ち切っているに過ぎず、「解決」しているわけではない。

どこまで検討すれば妥当性が高いのか、それを経験的に知っていれば、判断過程は効率化する。誰にも説明できない直感で、経験を凌駕する判断力を見せるものもいる。それが「才能」ではないかと思わないでもない。