頭が悪いとはどういうことか

その答えは、「自分とはまったく違う存在様式を理解できないこと」に尽きる。

根本的に、自分以外の誰かを理解することは誰にも出来ない。それは「理解した」と感じるのは自分の感覚であって、それを確認することが出来ないからだ。ことばで相手に確認を求めても、そもそもその言葉の認識が合致しているかどうかわからないため、確認することができない。従って、理解した気にはなれるが、自分以外の誰かを完全に理解することは、誰にもできないのである。

従って、頭が悪い人間など存在しない、と考える。しかし、「自分とはまったく違う存在様式を理解しようともしない」人間は、明らかに「馬鹿」である。これは頭が悪いというより、態度の問題なので、愚かである、と言い換えてもいいかもしれない。従って、愚か者は存在しうる。

よく「あいつが○○する理由が理解できない。馬鹿じゃないのか」という台詞を聞くが、馬鹿なのは「あいつ」ではなく、考えることをやめてギブアップしているあなたなのだ、といつも思う。指摘したことはない(そこまで親切ではない)。

常識に従えば、考えることなく相手に理解されやすい。「理解されやすい」と感じているのはそう振る舞っている個人だけなので、それは明らかな誤解なのだが、それでも常識とは便利なものである。常識外の振る舞いをするものにはレッテルが貼られやすいが、明らかにそういったレッテルを貼る行為のほうが馬鹿である、といえるだろう。

まあ、その、ほんとに理解できない行動をとるひとも多いんだけどね(ごにょごにょ)。