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走る海岸線 〜 淡路島ロングライド2013 〜

延々と続いた登りと下りを終えれば、あとは全力で平坦路をひた走る西海岸コースが待っている。

基本的には、あとは海岸線を北上するだけである。この区間は車通りもあまりなく、道もそれほど悪くなくて(比較的、だが)、非常に走りやすくてよい。出来ればどこかの集団に混じって走ると、楽が出来てよいと思う。スピードが合わなければ、マイペースで何の問題もない。勝手に抜いてくれるし、後から後から、参加者がやってくるので、マイペースを崩す必要もない。多賀の浜ASまで一気に走ってしまえる。

ここまでくれば、わりと登りの疲労が蓄積されて、脚がぴくぴくしているひとも多いのではないだろうか。

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(とてもきれいな景色が続く)

多賀の浜ASまで走ってしまえば、あとはもうちょっとだ。最後の最後で登らされるが、ここまで走って来れるのであれば、時速15km/hくらいで残りを計算しておけば、時間制限が問題になることは少ない。つまり、約二時間だ(登りが苦手 or 脚がぴくぴくで登れる気がしない状態であれば、もう少しマージンがあったほうがいいかも)。

多賀の浜ASで、海岸線を見ながらまったりぼーっとして過ごす。どうしても路上で追いつけない脅威のブロンプトン英国紳士と二、三お話しして、そのまま木陰に移動。暑かったので、補給した水をだばだばと体にぶっかけ、しばしぼんやりと自転車の群れを眺める。

ん?

特徴的なフォルムが目に入った。自転車イベントではまずもってほとんど見ない。

ピストだ。

目をぱちくりさせて、もういちどガン見する。

シングルギアだ。

ブロンプトンにも心底驚いたが、こっちも同じくらい衝撃的だった。もちろんノーブレーキピストではない。だから、イベントへの参加自体には何の問題もない。問題は、シングルギアだということだ。この多賀の浜ASにいるということは、イベントに参加している幾多のロードバイク乗りの心を折ってきたあのアップダウンを、変速機のついてないシングルギアで乗り切ったというわけだ。

うわあ、世の中すごいひとがいるねえ……

ギア比をどのくらいにしているのかわからないが、オーナは女性であった。シングルギアだと、斜度10%を超えると登れる気がまったくしない。ブロンプトンもチャレンジャーだと思うが、個人的にはピストバイクで参戦するひとがいるとは考えたこともなかった。

もう少し自転車観察していたかったが、あまりここで沈没していてもアレなので、名残惜しい多賀の浜ASを出発する。ここを出発してしまえば、あとはもうゴールするだけ。最初にも述べたが、平坦路が続き、最後の最後で登らされることを除けば、美しい海岸線をひた走る快走区間である。