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検査結果を読む

いかに外注業者に検査を委託しているとはいえ、検査技師なら検査結果は読んで理解できなければならない。自動分析機を導入していても、その結果をそのまま鵜呑みにはしないのと同じである。

今回、故あって細菌を外注している病院さんの検査データを拝見する機会が得られた。非常に貴重な機会であったと、いまになって思う。データを見ることで、いくつかの問題点が発掘できたからだ。今年はこの問題について、徐々にアプローチしていきたいと考えている。

  1. ESBLの表記について
    • ESBL産生菌であれば、菌名にESBL産生菌であることを明記し、非産生菌と明確に区別すべきである。そのようにしないと、集計上、きわめて不便。
    • ESBLの報告をしない外注さんもあるようだ。

問題としていちばん大きいのはESBL産生菌の検出についてだ。ESBL産生が疑わしいのに、CAZがS判定されていたりすると、なかなかにがっくりする。そしてひそかに驚いたのが、どこの施設もCMZを測定していなかった。かわりにFMOXを測定している病院が多い。これはおそらく、主治医の要望を取り入れた結果だろうと推測された。

測定する薬剤などは、検査技師がコントロールしてもいいのではないかと思う。PAPMを測定するくらいならMEPMを測定した方がよいし、PAPMを採用するくらいならMEPMを採用した方がよい。CTXとCTRXを同時に測定するくらいなら、CTXをCAZに変えた方がよいだろう。

いちばん驚いたのが、PseudomonasにCTXやCTRXを測定して、S判定が返ってきている施設があることだった。これはおかしいと思わなければならない。CTXに抗緑膿菌活性はない。従って、臨床的にはほぼ完全に耐性である。同様に、腸内細菌にマクロライドなど、測定するだけムダである(例外はあるが)。

今回、データが野放しになっている現状が推測できた。折りをみて、介入していこうと思う。