陰圧管理に気をつけよう

部屋の空調関係は意外にキモである。

陰圧の部屋を整備しようとした場合、将来にわたって部屋の差圧管理がされなければならない。ちゃんと圧格差がないと、まったく無意味だ。この圧格差をどうやって実現するのか、陰圧室を整備するときには確認した方がよい。

微生物関係の検査室の場合、安全キャビネットが部屋の圧格差に関係する重要な機器となる。そのため、安全キャビネットの規格はもっとも早い段階で確定させ、その規格に応じて部屋の圧格差を実現するためのプランを練る。仮に安全キャビネットの規格が変更になった場合、その変更点はしつこいくらいに建築関係に伝えなければならない。安全キャビネット側で風量を調整しなければならないような事態に陥った場合、ことは技師の安全性にも関わる。

ちなみに、陰圧個室加算を取るためには、陰圧の管理が出来ていることが条件に挙げられる。差圧メータはデジタルにすべきで、アナログメータだと圧格差がわずかしかない場合、ほとんど針が振れずに、確認することが困難になるケースがある。年に何回メンテナンスしなければならないという規定は存在しないようだが、最低でも年一回業者が点検することを前提とした予算をあらかじめ組むべきで、あとからメンテナンスのことを云うと、経理課は顔をしかめて対応してくれない。

このあたりは門外漢なので細かいところがよくわからないが、結核関係に使用する採痰部屋などは、換気回数に気をつける。規定の(条件忘れた)換気回数を実現できるだけのスペックがあるかどうかを確認しておくことが寛容である(次の患者さんが入るまでに所定の換気条件を満たさなければ、その部屋は誰も使用できないので、部屋の回転速度に関わる。一日一回しか使えない部屋を整備してもしかたがない)。