フロントサイドバッグ

GreenGear社のフォールディングバイク(折り畳み自転車)、Bike Friday PocketRocketは、あえて分類するならロードバイクというよりツーリング車に該当するだろう。しかし、タイヤサイズは20インチ(ETRTO 451)ながら、ロードバイク並みによく走るという評価が一般的である。

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このPocketRocketに専用フロントキャリアを取り付け、サイドバッグを吊るしてみた。もちろんツーリングに出るための下準備なのだが、サイドバッグを吊るして走るのははじめてであり、フロントに空気抵抗の大きな物を吊るして走るとどの程度影響を受けるのかまったくわからない。わからないから試してみようということで、とりあえずバッグを装着後、そこらへんを流してみた。

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まず、予想通りだが風の抵抗がきわめて大きい。ある程度は予想していたが、向かい風になるとほとんど進まない。思い込みによる錯覚も多分に混じっているのだが、やはり脚を使わされる感覚は好みではない。逆に追い風になると進みすぎる。少し回しただけであっさり40km/hに達してしまうのだ。そして、横風の影響が大きすぎる。予想外のタイミングで、かなり大きくハンドルを取られ、非常に危険である。風の強い日などに車道を高速走行しているときは、つねに横風を意識しながら走ることを強いられるだろう。

が、この積載能力は魅力的だ。もともとポケロケには小径車特有の不安定性がついて回るが、重量をフロントに預けることで、直進安定性は増しているのではないかと思われる。一度加速してしまえば、重量増による安定性は魅力的だと云ってもいいかもしれない。またリアに吊るすよりは、加速や登坂に影響を与えないだろうと予想される。用途にもよるが、ツーリング車の装備としては、メリットの方が大きいだろう。

無積載で100kmは余裕でこなせるが、サイドバッグありで100kmは「余裕」かどうか、やってみないとわからない。バッグそのものが1kg近くあるため、輪行するには向かないかもしれないというのも気がかりだ。だが、フロントにサイドバッグを吊るした姿は、PocketRocketの可能性のひとつとして、わくわくさせられる。

ちなみに、左右を分離できない物をパニアバッグ、別々になっているものをサイドバッグというそうだ。BROOKSのパニアバッグなどは(車種を選ぶような気はするが)雰囲気があって面白い。