感染対策を要する菌

ESBLはもちろん感染対策を要する菌。これはたぶん、みんなの共通認識だと思う。でも、「ESBLだから感染対策を要する」という認識も間違いではないとは思うのだが、「第三世代が効かなくなった腸内細菌」という点で、すべての第三世代耐性腸内細菌は感染対策を要するような、そんな気がしています。だって、いちおうほぼすべてのメジャな腸内細菌に、CTXやCTRX、CAZって活性があるじゃん。効くはずの薬剤が効かなくなった菌が耐性菌なわけだから、第三世代に耐性を示す腸内細菌の存在って、ある意味エマージェンシィなんじゃないの?って思いますねえ。

ESBLを作っていようとなかろうと、現実問題として問題じゃないよね、って考えると、あのCLSIの新しい(過激な)判定基準も納得がいく気がします。当院では測定パネルのレンジの問題で対応できかねますが、考え方としては学ぶところが大きいと(個人的には)思う次第です。考え方自体は、監視対象を考えるときに参考に出来ると思います。いまのICCの報告書は前任者から引き継いだ様式をそのまま使っていますが、もうちっと中身を変えて充実させたいと思いますので。