ポリオワクチン

生ワクチン vs 不活化ワクチンという図式になってますが、あまり悩むことはない気がします。

<厚労省の主張>
1.副作用が起きたとき、救済措置がない
2.不活化までワクチンを控えるとかえって危ないから生ワクチンを打った方が良い
3.法の範囲を逸脱した政策を採る神奈川県マジけしからん

くらいかなー、と思うのですが、救済措置を作ればよいだけの話で大した問題ではない気がするわけですよ。しかも「希望者」に打っているのだから、完全に自己責任。自己責任をバックアップしているのだから、文句の付けようがないはず。しかも厚労省の文句の中身が、「不活化ワクチンは危険だから」やめなさいではなく、「救済措置がないから」やめなさいとキタもんだ。危険性がはっきりしている生ワクチンを、自分たちが制度を整備してこなかったことを棚に上げて、それでも打ちなさいというのだろうか。

健康被害が生じたときにそれを救済する保障がない、という理由は、当然のことながら、医学的なものではない。政治的ないいわけだ。来年度末までより安全性の高い不活化ポリオワクチンを打てないという現実に対して、それでも安全にワクチン接種を行いたいと考えた末に地方自治体が採った政策に、よりにもよって指導的な地位にあるはずの厚労省が、医学的に突っ込みどころ満載の突っ込みを入れるというこの図式は、ほんとうに笑えない。

個人的にはこの「ポリオに関する一連の大臣発言」は、この小宮山厚生労働大臣は辞任するにふさわしい理由だと思うが、いかがだろう。外国人から献金を受けていましたー、なんてつまらない理由より、はるかに大臣が辞職するにふさわしい理由だと思う。どう考えたって、神奈川県の対応は理にかなっているのだから。