NDM-1について

厚生労働省通知が出ています。通知はココ。PDF注意。

通知自体は19日に知り合いの先輩からまわしてもらったので読んでいたのですが、まさか通知が出るとは思っていなかったのでぶっ飛びました。検出方法もちょっと……カルバペネム、アミノグリコシド、キノロンの3系統に耐性の腸内細菌をピックアップして精査する、となっていますね。たしか第一報では、キノロンに感受性の菌が多め、じゃなかったっけ?しかもSMAディスクって……商品名名指しはちょっと……むにゃむにゃ。……ふん、こうなったら意地でも使わないもん!(ウチではメタロ相手にゃブランクディスクと2MPA使ってます)

まあ冗談はともかく、NDM-1については、グラム染色道場師範のブログが現時点ではもっとも詳しく解説されているようです。勉強勉強。

厚労省通知にはホッジテストに対する記述が見当たらないようですね。たしかに、厳密には日本にゃertapenemがないので、MEPMで代用することになりますが……Lancetの記述を日本の現状見ながらなんとか落とし込んだ、という感じみたいです。まあ腸内細菌でカルバペネムが耐性だと、それだけでテクニカルエラーを疑う理由にはなるんですが、そこで2MPAしてひっかかったら全例感染研に菌株送るわけ?区別つかないもんなあ。まあ、インド帰りじゃなかったら、現状では可能性低いとは思うけど……

というわけで、ビミョーに煮え切らない感じの通知なのでした。ま、別に「やらないとダメ」とは書いていないし、なんだか通知自体もアリバイづくりみたいだけど……

そういえば、あの経口カルバペネムって、やっぱりNDM-1で不活化されるんでしょうね。ああ、経口カルバペネム怖い。