あけましておめでとうございます

いまさらですが、ご挨拶(苦笑)。

こんなに間を空けたのは入院のとき以来ですかねえ。ご無沙汰しております、地主の如月です。

電子カルテ

ただいま当院では電子カルテの話が持ち上がっておりまして、非常にめんどくさいことになっております。そのからみで数社から細菌検査のシステムについて話を聞いたのですが、もうそろそろ食傷気味といいますか、むしろ我慢の限界といった感じなのでいくつか書いてみようかな、と。まあ、とどのつまり、愚痴なんですよねえ、これ(笑)。プレゼンされる方はご用心……参考にはならないかもしれないけどー。

  1. 電子カルテと連動することで、熱型表やWBCCRPなんかを細菌検査システムに反映できます!
    • 出来て当たり前です。
  2. グラフ書けます!
    • 出来て当たり前でふ。
  3. 当社のシステムでは、こんな統計情報が取れます!MRSAの検出状況とか!
    • 出来て当たり前だっつーの。
  4. オンラインなので病棟で感染管理情報を見ることが出来ます!
    • だから、出来て当たり前です!

電子カルテと連動して白血球やCRPなんかの検査データが取って来れないなんてもっての他です。強調するところじゃありません。投与抗生剤のデータやその他もろもろ感染がらみのデータが自由に取得できるのは、出来て当たり前の範疇です。さらに細菌検査システムのデータを使って統計が取れるのも当たり前で、これが出来ないシステムもあり得ません(電子カルテに連動していなくったって出来るじゃないか!)。MRSAの検出状況なんかもデータとして出力できて当たり前で、出来ないシステムがあり得ない。そんな細菌システムは存在してはいけません。

電子カルテと連動することでどんなことが出来るのか、それを教えてください。はさみを使って紙を切ることが出来ます、じゃ、話にもならない。電子カルテも同じですよ?話を聞いていると、「こんなに便利に電子カルテが使えます」というプレゼンが非常に多い。電子カルテはカルテを電子的に作成できるツールなんですから、カルテが書けますじゃ話にもならないんです。電子化の意義をペーパレスで説明する人もいますが、そんなひともさっさと帰ってください。高い金を払ってあえて電子カルテとつなぐ意味を教えてください。統計なんかオフラインのどローカルのシステムでも出来るんです。そんなことが聞きたいわけじゃない、と云いたい。

たとえば、カルテから患者データを取ってくる。病室マップが作れます!ってのはよく聞きますが、これも出来て当たり前の範疇です。病室データさえあれば、Perlを使って私でも作れます。しかし、あっちこっちに病室を移動して刻一刻と変わる患者さんの位置データをすべて手動で追うことは難しい、だからオンライン化することで、病室マップが作れるようになるのはひとつ利点でしょう。病室マップと細菌検査のデータを連動させるのは感染管理の手法として有効です。病棟から閲覧できるようにするのも必要です。

さらに看護記録のテキストデータマイニングが出来れば、咳をしている人を拾ってくる、熱が高い人を拾ってくる、下痢をしている人を拾ってくる、いろんな「症状」を抽出することも出来るでしょう。いろんな症状を自動で抽出して病室マップと連動させると、症候サーベイランスが可能になるでしょう。冬に病棟で下痢をしている集団を見たら、何を連想しますか?こういう情報は検査をする前にわかると、非常に初動が早くなります。似たようなシステムは電子カルテでなくても可能ですが、手間が尋常ではありません。現実的ではないわけです。

若干傲慢な云い方をさせていただくと、私はもう「はさみで紙が切れます」的話は聞き飽きました。あと、専門用語を並べるプレゼンタも帰ってもらって結構です(エンジニアならまだいいんですが、営業さんがやると意外に意思疎通が出来なくなります)。現状で出来ることを、手間がかからなくなりますよ的にプレゼンするのも……まあ、これはありかなあ。紙ベースのものを電子化して余計手間がかかるのはあり得ないわけで、まあ、そのあたりはありなのかも。

いちばん最悪なのが、「露骨に他社製品の悪口云う営業さん」です。営業の小話でちくりとやったり、場が和んでいるときのブラックジョークなら許されると思いますが、マジ話しているときに露骨にやるのは卑怯です。私がいちばん信用しない人種ですので、即刻お帰り……いただいたことはないですが、とにかく不愉快ですので、気分的には即座にお帰りいただきたくなります。個人的には、自社製品に魅力がないことを認めたと認識します。

一度でいいから、患者さんの住所データと地図データを使って感染症マップを自動生成します、とか(これ限定だと、現状インフルくらいしか使い道ないけど)、そういう話を聞いてみたい。患者さんの住所データと地図で、疾患ごとの医療圏の把握が出来ますよ。経営分析に必要なんじゃないですか?電子カルテのプレゼンでこういう話を聞いたことないなあ(出来ても一般的じゃないから意図的にしないだけでしょうけど……)

月末の発表

準備が終わりません。ひい。

どうやっても制限時間を倍くらいオーバーするんですが(汗)、削るところがありません。というか、諸般の事情があって削れません(汗)。ひい。このまましゃべったらScatmanJohnも真っ青なくらい、とんでもない早口になるんですががが。いや、あれは早口じゃないけど。

私自身は一枚のスライドで一分が限界で、これ以上やるとすごく忙しい感じになります。つまり、所要時間が7分なら、7枚が限度。なのにスライドが14枚もある……!

とにかく終わりません。明日も通常通り起きて、準備して、いそいそと出勤です。ひい。