雑記の詰め合わせ

休みの長いひとはきょうがシルバーウィークの最終日になるのでしょうか。長い休日おつかれさまです。脳外の緊急開頭手術の真っ最中に輸血検査用の機械がトラブって冷や汗かいた地主の如月です。開き直ってすべて用手法で検査する一歩手前まで追いつめられたヨ。

インフルエンザ雑感

各地で新型インフルエンザが相次ぐ中、有名人にも報告があがるようになってきましたね。ワクチンに関しても議論が展開され、さまざまな議論が出るのはいい傾向なんだろうと思います。基本的に日本はなんでも「少なめ」に接種する傾向があり、抗生剤にせよワクチンにせよですが、副作用を過剰に恐れる民族です。というか、副作用が出たときに責められるのを恐れた行政側の防御策だったんだろうと思います。これを機に、「昔からずっとこの量でやってきて問題もなかったからこれでいい」的思考から抜け出すことが出来たらいいなとは思います。……問題がなかったと主張するひとの大半は、問題に気がついていないだけなんですけどね。

タミフルについても、感染症学会がタミフルの早期投与を推奨する提言を出していますし、相変わらず「タミフルを早期投与しなかったから」「死亡した」という論調のニュースが目立つように思いますので、現場ではやはり「検査陰性でも疑わしければ早期投与」の流れじゃないかと思います。私はずっと前から、「インフルだったらタミフル投与せずにほっとくべし」という考え方でエントリを書いてきましたが、もう現場ではちょっとこれは難しいかもしれないと思いますね。タミフル投与しなかったら死ぬかもしれない、という雰囲気が出来てしまうと、それに逆らうのはやっぱり難しいです。ま、備蓄もいっぱいあるし、「みんなで消費する社会」をみんなが望んで作ってきたんです。それもいいかもしれないと思い始めました。

みんなで消費する社会

新型インフルが流行したらタミフルが足りなくなるかもしれない、だからみんなで備蓄しようぜ!という流れでだったわけですが、備蓄そのものは必要ですし重要なことなのですが、だったら「本来不要な消費を抑えて必要量を確保しようぜ」という方向性はほとんどなかったなぁと思う次第です。ほんとうはいちばん物的な混乱が少なく、効果も高い方法なのですが、ひとの行動パターンに依存したこういう「文化的改変」を迫られる方法は、敬遠される傾向にあるようです。温暖化対策でも二酸化炭素を減らしたければ、ハイブリッドカーなどの技術的な解決策も重要ですが、「車に乗らないこと」がいちばん効果的なはずです。従って、高速道路の料金を値上げする、自動車の維持費が高くなるように税金を課す、などの政策が効果的でしょう。問題は経済に打撃を与えてしまう可能性ですが、ようするに経済的なインパクトを恐れて温暖化対策を二の次にしているだけのことであり、行政的には二酸化炭素対策はそれほど重要視していないというふうにも取れます。消費を抑えてしまうしか資源保護の手だてはなく、両立は難しいと思います。現在の技術では、リサイクルはそれほど効率がよくありません。

ま、エコポイントもそうだけど、ほんとにエコを目指したかったらエコポイント政策なんてせずに、消費することに対して多額の税金を課したらいいんです。違法投棄に対しても割にあわないほどの罰金を科してしまえばいいかもしれない。消費することに対して得点を付けておきながら何がエコか、という感じです。エコポイントなんて云ってるけど、ようは経済政策なんですね。これを欺瞞だなどと云いきっちゃうほど潔癖じゃないですけど、あまりいい感じはしませんね。

バルサの食卓

すごく面白い企画ですね、これ(笑)。上橋菜穂子先生の著作「守り人シリーズ」に出てくる料理を現実に作ってしまおうという、なかなかありそうでなかった企画です。読んでみると、とても面白い。レシピも載っているので自分で作ってみたくなります。「サンガ牛の炙り焼き」なんかは家にある程度材料があるし、肉さえ買ってきたらすぐにでも手が出せそう。……あんまし肉食べれないですけど。

でもこういうのを読んでいると、つくづく「食」ってエンタテイメントにしちゃ駄目だなー、って思います。食にはつねに感謝がないと駄目だということです。べつに何に感謝を捧げてもいいんですが、とにかく感謝がないと駄目。話が飛躍しますが、大量消費社会ではたぶん「食」に対する感謝は希薄だと思います。いただけませんね。

そういえば、また話が飛躍しますが、「お客様は神様だ」という概念は嫌いです。私はたいていの場合「お客」ですが、必要以上に「お客様」扱いされるのは嫌いですね。無下にされる理由はありませんし、そういう扱いを受けたら二度とその店には行かないと思いますが、必要以上に丁寧に扱われるいわれもありません。モノは適正な値段を払うべきだと思っていますし、従って納得できる値段であれば、必要以上の値引き交渉もしたことがありません。

……いぜん車を購入したときに、さんざん値切ったあとにさらに割引クーポンを提示してそこからまた値引かせるなどとゆー暴虐のかぎりをつくしたことは秘密ですが、それが原因だったのかなんだったのか、その数日後に担当してくれた方が家に電話をくれて、「退職することになりまして、(如月さんが)最後のお客様でした」などと挨拶されたのも秘密です。あんときゃ、怖かったー。

……あー、うん、やっぱり等価交換が世界の基本原理ですよね、という話です。お客さんが得をするのは「欲しい品物を手に入れられる」というだけで十分で、品物を手に入れられたことに対して感謝がないと駄目だという話です。お金があったらなんでも出来るって錯覚するのは、感謝がないからじゃないかなー、って。喫茶店とかでやたら横暴なひとみると、とても萎えます。そーゆーひとが目の前とか横に座っていたりすると、もう逃げ出したくなりますねえ。