iPod touchにカメラがなくて未練たらたらなわけだが

イベントでの発表直前までiPod touchにカメラがつくという噂が流れ続けていたのですが(カメラモジュールに問題があって発売が遅れるかもしれない、という噂でさえ、カメラがつくことを前提としているはず)、蓋を開けてみるとカメラ搭載はなく、nanoのほうに動画撮影機能がつくという、不思議な結末になっていました。これ、かなり不思議です。というか、怒り心頭に達したひとがおおかったんじゃないかな(笑)。Appleは「汎用デバイス」にこだわり、「(何か一つの機能に特化したデバイスよりも)最終的には汎用デバイスが勝つんじゃないかな」とまで云っているようですが、そのわりにはnanoに動画だけの撮影機能を付けてみたりして、すごく中途半端で切れ味の悪いアップデートにとどまっています。こんかいのイベントは、ここしばらくでは例を見ないくらい精彩を欠いたイベントだった気がする。

ところが新型iPod touchをばらしてみると、ちょうどカメラモジュールがおさまりそうなスペースが発見されて、じつはAppleがかなり真面目にカメラ付きiPod touchを検討していたんじゃないか、という話も聞こえてきます。私個人としても、iPod touchにカメラがつくことに未練たらたらで、けっきょく新型は買いませんでしたしね(もう電池がへたってるけど)。

でもですね、Appleは「iPod touchは市場にゲーム機であると見なされている」と発言し、「iPod touchはゲーム機として発売するのが正しいと教えてもらった」と云っていますが、これはなんというか、らしくない、発言じゃないかと思いますねぇ。あまりに無難すぎるし、いままで誰もが出来ないと思っていたことを実現してきたApple、もしくはジョブズCEOにしては、弱気な発言じゃないかと思えます。だいたい、iPod touchは携帯音楽プレーヤとして登場したわけで、「携帯」することが前提です。ゲーム機としてもとうぜん「携帯ゲーム機」なわけで、「携帯」されることが前提です。いままでの発言からすると、「携帯される汎用機」がiPod touchの採りうる姿のはずだと思いますが、だとすると、あえて「ゲーム機」として機能を限定し、カメラを搭載しない理由が見えてこない。まあカメラ付けちゃうとiPhoneの市場と共食いしちゃうから、というのが妥当な理由な気がするけど。

だからいまのところ、iPhoneこそがAppleの「汎用性」を体現している携帯デバイスだということになるでしょうか。AppleとしてはiPhoneを買って欲しいのかもしれません。でもさすがにiPhoneはちょっと無理だなあ……私の携帯、DoCoMoだしね。

しかし私のような人間は多いらしく、カメラ付きのiPod touchが一年以内に発売される、という噂が出てきているようです。しばらくしたらほんとに発売になる可能性は高いと私は考えています。というか、そう信じて待つことにします(苦笑)。ぜひGPS機能は付けていただいて、ジオタグが利用できるようになっているといいですね。