フリコマセンジャーってあんた……

ソースはここ。吹いた。

日本でこういう啓発系のポスターなり事業なりをしようとすると、なぜだかほぼ必ずこういう幼児向けの何かになってしまいます。不思議です。振り込め詐欺防止キャンペーンであれば「大人」が対象のはずなのですが、なぜか幼児向けだとしか思えない何かが出来上がってしまうのです。いい大人に「振り込め詐欺」についての啓発を行うのに、フリコマセンジャーってのはあんまりなんじゃないかと。用事を対象にしたとしか思えないということは、振り込め詐欺防止の啓発対象には用事並みの理解力しかないと考えているとしか思えない。いや、べつに直接この形式が悪いって云ってるんじゃないんですが、これっていったいなんでなんでしょうね?

たとえば院内の感染防止啓発ポスターとかもそうなんですが、必ずわかりやすい(?)アニメ調の絵柄が入っています。ま、ときどき「手洗い!」としか書いてない質実剛健なポスターもありますけどね(笑)。院内感染防止といえば、時に命に直結する重要な啓発のはずなのですが、アニメ調のそのポスターはあまりにも軽く、とても命を扱っているとは思えません。おかしくないですか?文字よりも画像のほうが目には止まりますが、そんな啓発を誰が深刻に受け止めるというのでしょう。これって問題のすり替えじゃありませんか?

誰も院内感染の重要性を理解していないから誰もポスターを気にもとめない、それだけの話なのに、ポスターを工夫することで問題が解決すると思っている。院内感染がどこにでもあることで自分も関係していることなのに、誰も自分が院内感染を起こしているかもしれないとは思ってもいない。振り込め詐欺もそうじゃないですか?こんなにニュースで毎日報道しているのに、誰も自分がそんな目に合うとは思っていないので、いつまでたっても件数が減らない。つまるところ、「平和ボケ」を利用した犯罪なのかな、と思わないでもないですね。考えるに、日常的に命の危機、もしくは詐欺、凶悪犯罪が身近に存在する国で、振り込め詐欺は起きないでしょう。日本特有とまでは云いませんが、この犯罪はかなりそれに近いんじゃないかと思います。

年金問題でもイラスト入りの啓発資料はありましたが、じゃあみんな文字ばかりの書類を読み飛ばして知らんぷりしたかと云えば、そんなことはなかったでしょう?書類が大嫌いで究極の無精者の私ですら、(仕方なく)読みました。インフルエンザの資料も、資料が出れば、たとえ文字ばかりでもみんな食い入るように読むでしょうね。啓発資料の幼児化は、この国の精神年齢の幼児化のようにも思えます。

まあ私も文字ばかりの原稿なんて、興味のある分野しか読みませんけどね(笑)。