20歳代の結核死亡例

20歳代後半の男性の結核死亡ニュース。これは切ない。

(前略)

市保健所によると、死亡した男性は一人暮らしで、2004年頃から同店の厨房(ちゅうぼう)で勤務。07年1月にせきが出始め、昨年9月以降、たびたび体調を崩し、同12月には働けなくなるほど容体が悪化したため退職。今年2月10日、一人で立てなくなった状態で救急搬送された病院で結核と診断され、専門病床で治療を受けたが、13日後に死亡した。市保健所が男性の接触者18人の血液検査を行ったところ、9人の感染を確認。治療を続けているが、いずれも症状はないという。

私も20歳代後半で結核を患いましたが、このひとと私の差は、「見つけてもらえたかどうか」でしょう。……わー、切ねえ。っていうか、私は自己診断して結核だとなかば確信していましたので、「レントゲンを見るかぎり、陳旧性だと思う」という(最初の)主治医の診断に納得出来ず、最終的には「(活動性結核だと思うので)CT撮ってください」とねじこんで、活動性結核を見つけてもらえました。比較的早期に見つかったものだと思います。このひと、体調が悪くなってからも病院に行っただろうに……この年齢でこの経過は非常に珍しく、レアケースなのではないかと思います。結核だと診断した医師も驚いたんじゃないかな。

でも、結核ってそれほどレアな感染症じゃないですよ、ほんとに。かなり身近に潜んでいます。外来ドクターには、ぜひ結核を意識した診療をお願いしたいものだと思います(結核疑い例にLVFXを投与して帰宅させる例は腐るほど見てきた)。