ヽ(`Д´)ノ ウワァァン

ひとは誉められるように行動する、という典型例にぶち当たった。かなりがっくりきて、モチベーションが落ちた。

組織を正しく運営したいのであれば、まずはその組織で適切な評価尺度を設定することが必要になる。つまり、どうやったらよりよく評価されるのか、それを正しく設定する。この「正しく」というのがクセモノで、誰も「何が正しいのか」わからないので、往々にして評価尺度そのものが間違っているのである。これは経営者の責任。たとえば、いままでにも何回か触れた「病床利用率」。がんばって100%にすることそのものは悪くはないが、正しくはない。

ところが病床利用率を100%にすると評価されると分かっていれば、誰もががんばって病床利用率を100%にしようとするだろう。病床利用率を上げるのは比較的簡単で、オペ前の待機入院の期間を長くするとか、「大事を取って」様子を見るとか、いろいろ方法はある。整形外科などはすぐに100%近くに出来そうな気がする。100%にすれば誉められるのだから、どんなことをしても100%にする。100%にして誉められて、その結果平均在院日数が延び延びになって、経営的には大打撃になる。これは極端な例だが、似たような実例をつい最近見た(実際には、平均在院日数を短くすることから始めないとダメだと思う)。

「正当性」や「妥当性」よりも、そういう評価尺度によって世の中が動いているのはよくわかる。梅毒の術前検査をやめませんかと提案したときも、似たような理由で退けられた。ちょっと悔しい(これは検査室の現場の技師的にはメリットのある話なのである)。かくいう私もそれを利用して、裏で暗躍しながらレジオネラや肺炎球菌のキットの導入を図ったりしているのだが……

とにかく、とてもぐったりした。こういうときに、頭を使わずジャンプを読むと、生きる希望が沸いてくるのである(笑)。