ミルクのガイドライン

ひとがブタブタと云っているのを尻目に、インフルのガイドラインも読まずに乳児のミルクのガイドラインを熟読。しごく当たり前のことがいくつか書いてあり、非常に勉強になったので(笑)成果をさらします。ソースはここ←PDFなので重たいです。

  1. 現在の技術では、滅菌された粉ミルクの粉を作ることは出来ない。
    • 従って粉ミルクには菌が存在すると考えなければならない。米国の報告では、製品の3〜14%にE.sakazakiiが存在したそうな。しかしこの数字が日本にそのまま当てはまるかどうかは定かではない。このE.sakazakiiは製造工程によく存在しているらしい。
    • 混入したE.sakazakiiは、乾燥状態で一年以上生存することが確認されている。
  2. 乳幼児のE.sakazakii罹患率は100000人にひとりとされる。
    • 過去、E.sakazakiiがアウトブレイクを起こしたことで問題になった。E.sakazakiiがどの程度の菌量で疾病を起こすのか、定量的に検討を行った文献はない。従って、ミルクの菌量を定量的に測定し、なんぼなんぼ如何にしなさいという基準も存在しないと思われる。
  3. 従って、70℃以上のお湯を使って調乳することが求められる。
    • 70℃以上のお湯を使って調乳することにより、E.sakazakiiは死滅する。その他、グラム陰性桿菌などもおおむね死滅するが、一部の腐敗細菌や芽胞産生菌は生き残る可能性が否定出来ない。
  4. 調乳したミルクを2時間以上室温放置してはいけない
    • 菌増殖の可能性があるため。しごく当たり前のこと。
    • 2時間以内に消費できない場合、5℃以下で冷蔵保存すること。
  5. 冷蔵後の再加温については、15分以内にとどめること
    • 15分以上の加熱はすべきではない。云うまでもなく、細菌の増殖を助けることになるからである。
  6. その他、手指衛生、器具の滅菌など、衛生条件に気を配ること。

とまあ、しごく当たり前のことでした。調べてみないとわからないもんだねえ……自分トコの病院の環境のことですけどー。