パンデミックが始まる……かも

メキシコで始まった豚インフルエンザの流行は、どうやらパンデミックに近い様相を呈してきたようです。ただでさえパンデミックが近いと云われている昨今、呼吸器症状で数十人患者さんが死んでいるという事態は見過ごすことの出来ないニュースですね。ここでのほほんとしていたら、感染症屋さんの名折れです。……別に折れたところで対した名前は持っちゃいませんけど。

ちなみに、日本としてインフルエンザの対応はどうなっているのか。2月に厚生労働省がマニュアル(厚生労働省防衛省)を出したよ、というエントリは書きました。まだ日本での感染例は見つかっておりませんが、これだけ出入りが多い国ですから、早晩入ってくるものとして考えなければなりません。みんな鳥だ鳥だと騒いでいるところに、じつは豚でしたというオチですね。前提が根本からひっくり返されたかのような衝撃です。鳥インフルエンザなら普通のインフルキットでA型判定出来ます。では、豚インフルだったらどうなのか?そもそもヒトヒト感染するのかどうか、感染するならどの程度の感染力を有するのか。典型的な症状や、病気の経過の仕方など、これからGWに向けてどんどん情報を集めていかなければなりません。正直、もう該当地域を渡航禁止にしてしまうほうが早いですね。この場合は、米国ですが。

とりあえず、発熱患者のトリアージから始めないとダメかなあ……GW後に麻疹がぶり返すことを想定して、発熱患者のトリアージが出来る看護婦さんを作っておかないとダメだと提案したことがありますが、それっきりで結局うやむやになってしまいました(私も自分の意見を押すだけの根性はない)。本番のインフルがこれだけはやく来るとは……というか、インフルとはあまり関係のないこの時期に来るとは(夏場でもインフルが流行る地域はある)。青天の霹靂とまではいいませんが、やはり意外な時期でした。とりあえず、急いでスタッフのN95講習会だけは実施しないと……そういうレベルなのがまことに情けないですが。

ちなみに、以前マスクやゴーグルが品薄気味になっているという記事を書きました。いま流通がどうなっているのか、確認しておかないと。あと検査キットも品薄状態になったりしないだろうな……インフル関係の物品の流通はひととおり確かめておいたほうがよさそうです。勝負所はGWが終わったあとですね。どうなることやら。